レーザスライシングによる光学レンズ成形

4. おわりに

ガラスレンズ成形を実現する新たな手法として,レーザスライシングを紹介した。誰でも簡単に光学レンズを成形することが可能な加工法として実用化を試みている。本稿では紹介できなかったが,軸非対称の非球面レンズや,レンズアレイ等の複雑形状の成形にも成功している。また,どの硝材に対してでも剥離に成功しており,比較的材料を選ばない汎用性が高い加工法であることもわかってきている。現状としては,うねりによる形状精度に課題を抱えており,形状精度1 µmPVを切るような高品質な光学レンズとして使用するためには形状を整える後工程が必須である。さらに高精度な剥離を実現する手法について悪戦苦闘中である。

参考文献
1)山田洋平,池野順一,鈴木秀樹:単結晶シリコンの精密レーザスライシング技術,精密工学会誌, 85, 5 (2019) pp. 419-425.
2)山田洋平,池田知陽,池野順一:SiCの精密レーザスライシング第4報短パルスレーザによる高速・高安定加工の検討,砥粒加工学会誌, 67, 7 (2023) pp. 600-605.
3)阿部達毅,山田洋平,池野順一,鈴木秀樹:3次元レーザスライシングによるガラス光学素子の作成,精密工学会誌, 85, 5 (2019) pp. 426-431.
4)山田洋平,高塚望史,池野順一,酒井一樹,高田宏樹:ガラスのレーザスライシング技術による光学レンズの成形,日本機械学会論文集, 89, 921 (2023) 23-00015.

■Optical Lens Fabrication Using a Laser Slicing Technology
■Yohei Yamada
■Saitama University, Graduate School of Science and Engineering, Associate professor

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