2.3 複数ライン加工による応力分布
次に,複数ラインの改質層を形成した際の応力分布を,LPを変化させることにより評価した。リタデーション測定結果を図4に示す。LPが140 µmと大きい条件では,羽状に広がる引張応力は改質層ごとに独立して分布しており,LP80 µm付近から改質層間の応力が連結し始め,LP20 µmでは一様な帯状に分布していった。また,LPが小さくなるにつれ応力は高くなり,引張応力がガラス内に強く蓄積されていった。

ここから,更にLPを小さくしていくと,指数関数的に引張応力が蓄積し,LP2 µmでき裂の伝播が確認された。その際のき裂伝播後の光学顕微鏡像と,同一位置におけるき裂伝播前のリタデーション像の比較を図5に示す。改質層上部の引張応力が最も強いレーザ焦点付近で,一直線状にき裂伝播が起こっていることがわかった。したがって,改質層を面状に並べていくことによって,改質層間の引張応力が帯状に蓄積していき,最大の引張応力となるレーザ焦点付近に沿ってき裂が伝播していくことが明らかとなった。






