生成AIの急速な普及により、データセンターを取り巻く環境が大きく変わろうとしている。AIの学習・推論に用いられるGPUの高性能化や大規模化が進む一方、機器間を行き交うデータ量は飛躍的に増大。通信容量の拡大と、それに伴う消費電力の増加が大きな課題となっている。こうした課題を解決する技術として、いま注目を集めているのが「光電融合」、そして「CPO(Co-Packaged Optics)」だ。
AIインフラを変えるCPO
CPOは、GPUやスイッチASIC(特定用途向け集積回路)などの電子デバイスの近傍に光電変換機能を集積し、電気配線の一部を光に置き換える技術である。電気信号の伝送距離を短くすることで、高速・大容量化と低消費電力化を両立できることから、次世代のAIデータセンターを支えるキーテクノロジーとして期待されている。
研究開発の段階から、いよいよ実用化を見据えた動きも活発になってきた。CPOを含む関連市場は、2025年の約81億ドルから2035年には226億ドル規模への成長が見込まれている。光電融合は今後のデータセンターやAIインフラを左右する重要な技術分野となりそうだ。
実用化を支える要素技術に迫る
一方、CPOの実用化には光デバイスだけでなく、シリコンフォトニクス、光導波路、レーザ光源、パッケージング、評価・計測など、さまざまな要素技術の進展が欠かせない。月刊OPTRONICS 2026年8月号では、「光電融合の実用化へ Co-Packaged Optics 要素技術の最前線」と題し、CPOの現在地とそれを支える要素技術を特集した。
産業技術総合研究所の須田悟史氏が、AI時代を支えるCPOの最新動向と実用化への課題を解説するとともに、シリコンフォトニクスICを内蔵したCPOパッケージ基板の研究開発を紹介する。さらに、住友ベークライトの兼田幹也氏が光電融合技術向けポリマー光導波路、住友電気工業/住友電工デバイス・イノベーションの井上大輔氏がCPOに向けた高出力半導体レーザ光源、キーサイト・テクノロジーの鈴木英行氏がCPOを支える評価技術について、それぞれ最新の技術動向を解説する。
生成AI時代の情報インフラを支えるCPOはどこまで進んでいるのか。最新動向から実用化の鍵を握る要素技術まで、CPOの現在地を俯瞰する。

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