生成AIの普及に伴い、データセンターではGPUなどの演算性能だけでなく、大量のデータをいかに高速かつ低消費電力でやり取りするかが大きな課題となっている。サーバーやスイッチ内部の通信速度が高まるほど、従来の電気配線では信号損失や消費電力が増大するためだ。そこで注目されているのが、CPO(Co-Packaged Optics)である。

CPOは、光通信を担う光エンジンをスイッチASICなどの半導体の近くに配置し、高速な電気信号が通る距離を短くする技術である。従来の着脱式光トランシーバーに比べ、電気配線による損失を抑えられることから、大容量化と省電力化を両立する手段としてAIデータセンターへの導入が期待されている。
一方、CPOが広く普及するには、光デバイスの性能だけでは解決できない課題も多い。半導体と光デバイスを近接して実装するため、製造歩留まりや熱対策、光ファイバーとの接続、故障時の交換方法、さらには量産工程での検査など、実装技術全体を成熟させる必要がある。
こうした中、SENKO Advanced Components、アドバンテスト、VIAVI Solutionsは2026年9月14日、CPOモジュールの量産を想定した自動検査技術で協業すると発表した。200Gb/s/laneの高速信号を着脱可能な光コネクターを介して評価し、量産環境で安定して検査できる仕組みの構築を目指す。製造ラインでは月数万台規模の検査も想定されるため、測定精度だけでなく、接続部の耐久性や繰り返し性も重要になる。
また、QualcommとAmazonが最大1.6Tの光接続技術で協業するなど、AIインフラを支える高速光通信への投資も広がっている。CPOはまだ本格普及の途上にあるものの、開発競争の焦点は「高速な光エンジンを作れるか」だけではなく、「安定して作り、つなぎ、検査できるか」へと広がっている。AIデータセンターの光化を左右する次の競争領域として、量産・実装技術の重要性が高まりそうだ。




