日本光学会 光学博物館設立準備産学連携専門委員会は2026年10月2日、第13回板橋オプトフォーラムに併催し、板橋区文化会館で「光学キャリアシンポジウム」を開催した。9月27日に行なわれた第1部に続くもので、光に関わる技術に興味を持ってもらうために、高校生や大学生をはじめとする若い世代に伝えることを目的として開催された。

(写真)光学キャリアシンポジウム第2部講演の様子
このシンポジウムの特長は、特定の研究テーマや産業分野に焦点を当てるのではなく、身近で楽しく、役立つ話題を集めたことだ。「光の面白さ」を伝え、光技術ひいては科学技術を支える次世代人材の育成につなげる狙いがある。
当日、登壇したのは、有限会社テクノ・シナジーの代表取締役田所利康氏、3Dフォーラム/日本写真学会フェローの桑山哲郎氏、一般社団法人日本光学会の理事山口進氏の3人。
田所氏は「不思議で美しい構造色:探訪ツアーへの招待」と題し、自然の中にある玉虫などの構造色の話について講演した。構造色が光の干渉によって起きていることを、玉虫の例のほかにシャボン玉、鉱物、アンモナイトなどの画像を用いながら説明した。身近に見られる回折像として、実際に部屋を真っ暗にして、スマートフォンの虹彩を見るという簡単な実験が行われた。
桑山氏は「立体LEDビジョンとプロジェクションマッピング」と題して、街中にある立体映像やプロジェクションマッピングの話について講演した。LEDビジョンによる立体像表示の例として、横浜ワールドポーターズや東京都庁などの実際の映像を用いながら説明した。映像や画像を参考にしつつ、作図法についても触れていた。
山口氏は「双眼鏡で広がる「見る」楽しみ~選び方・使い方・楽しみ方~」をテーマに、双眼鏡の使い方から楽しみ方まで説明した。山口氏は元コネカミノルタ出身者であるということから、双眼鏡を技術的な視点だけではなく、楽しみながら使用する方法を難解な計算式を使わずに、図を用いて説明していた。
講演テーマは、構造色、立体映像・プロジェクションマッピング、双眼鏡と三者とも全く異なる視点から光に関する面白さを語っていた。身近な話をテーマにしていることから、質問時間では高校生が興味を持って何点か質問をする様子が見受けられた。
今回のシンポジウムでは、光学を取り巻く研究・産業分野と、それぞれの分野で働き活躍している人のキャリアが紹介され、地元高校生たちの関心を集めていた。




