テラヘルツ(THz)波などの電磁波を自在に制御し、6G通信をはじめとする次世代技術の飛躍的発展を支える新材料として、今大きな注目を集めている「3次元バルクメタマテリアル」。2026年8月27日・28日に東京ビッグサイトで開催された「大学見本市2026」の会場でも、東北大学・金森義明教授の研究グループによる展示が来場者の視線を集めていた。
三次元バルクメタマテリアルは、電磁波に対して人工的な応答を示す微細構造「メタアトム」を樹脂などの内部に三次元的に分散させた材料。メタアトムの構造や密度などを設計することで、屈折率や分散、透過率といった電磁波に対する特性を制御できる。一般的な二次元のメタサーフェスとは異なり、メタアトムを三次元的に配置することで、偏光方向などへの依存を抑えた等方的な光学特性を持たせられることも特徴となる。
開発した材料は粉末として供給でき、樹脂などと組み合わせてペレット、シート、ブロックなどの形態に加工することが可能。さらに金型成形や切削加工などを利用して、レンズをはじめとする光学部品へ展開することを想定している。

特に応用が期待されるTHz帯では、利用できる光学材料の選択肢が限られることから、屈折、集光、偏向、透過・減衰などを目的に応じて設計できる材料への期待が高い。
同研究グループでは、三次元バルクメタマテリアルを用いたレンズやプリズム、減衰器などの研究を進めている。メタマテリアル研究革新拠点「Meta-RIC®」を軸として企業との連携を進め、6G通信のほか、医療、バイオ、農業、食品、環境、セキュリティなどへの応用を視野に入れているとしている。



