民生・産業分野で培われた光技術・フォトニクスを防衛・安全保障分野へつなぐ、デュアルユース(軍民両用)を意識した新しいセミナー「日本を衛る光技術セミナー」が9月29日、開催される。光技術メディアのオプトロニクス社(東京都)が立ち上げた新企画で、「光x防衛」をコンセプトとする国内では珍しいセミナーとなる(関連セミナーサイト)。聴講無料(事前登録制)。
第1回目となる29日開催のセミナー(オンライン形式)では、防衛技術協会理事長の渡辺秀明氏が同協会の活動や役割を紹介。防衛装備庁の甘粕浩司氏は、防衛産業の構造や新規参入が期待される背景、参入ルートや支援施策、品質管理・セキュリティなど企業に求められる要件を解説する。
また、丸紅経済研究所の玉置浩平氏が国際情勢や政策動向を踏まえ、企業が「デュアルユース」を事業戦略にどう取り組むかを考察するほか、アンシス・ジャパンの池田賢元氏は、EO/IRカメラシステムの設計やシミュレーション技術を紹介する。
第2回目(10月23日、オンライン形式)は、防衛装備庁 新世代装備研究所 特別研究官の工藤順一氏をはじめ、経済産業省 製造産業局 航空機武器産業課 防衛産業政策室 室長の武田伸二氏、オフィールジャパン セールスマネージャーの椎名周作氏が、それぞれの立場から防衛に貢献する光技術、防衛産業政策などについて講演する。
第3回は11月11日、パシフィコ横浜会議センターでリアル開催する。基調講演として、内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局長の井上諭一氏と作家の麻生幾氏が登壇。続く技術講演では、日本AM協会 専務理事の澤越俊幸氏、海上自衛隊 幹部学校運用教育研究部 未来戦・ロジスティクス研究室長 1等海佐の柳田篤志氏、大阪大学 接合科学研究所 レーザプロセス学分野 教授の塚本雅裕氏がAM(アディティブ・マニュファクチャリング、積層造形)、ロジスティクス、レーザプロセスなど多角的な視点から「光x防衛」について議論する。
日本を衛る光技術セミナーは、企業、大学、研究機関、防衛関係者の相互理解を促し、新たな連携を生み出すことで、光産業が防衛分野へ参入する糸口をつくるとともに、日本の防衛生産・技術基盤の強化につなげることが狙い。2027年以降もオンライン、リアルなど定期的な開催を予定している。
また、オプトロニクス社は、2027年秋に今回のセミナーと同様、「光×防衛」をコンセプトとする新たなリアルイベント「Photonics Duel-Use JAPAN」(仮称)の開催も予定しており、光技術・フォトニクスを軸に、産学官の新たな連携と防衛・安全保障分野への展開を図っていく。
セミナーはいずれも聴講無料、事前登録制。詳細・申し込みは「日本を衛る光技術」特設サイトで案内している。
日本の安全保障を取り巻く環境が厳しさを増す中、無人機、宇宙、サイバー、AIなど新たな技術領域の重要性が高まっており、民生・産業分野で発展してきた先端技術を取り込むことが喫緊の課題となっている。
なかでも光技術は、センシング、監視、測距、通信、赤外線イメージング、レーザーなど幅広い分野を支える基盤技術である。一方で、民間企業が有する技術と防衛・安全保障分野のニーズが接点を持つ機会は十分とはいえず、「日本を衛る光技術セミナー」では、こうした技術とニーズを結び付ける「フォトニクスHUB」の形式を目指している。




