オプトロニクス社は、民生・産業分野で培われた光技術・フォトニクスを防衛・安全保障分野へつなぐ新企画「日本を衛る光技術」を始動した(関連セミナーサイト)。企業、大学、研究機関、防衛関係者の相互理解を促し、新たな連携を生み出すことで、光産業が防衛分野へ参入する糸口をつくるとともに、日本の防衛生産・技術基盤の強化につなげることを目指す。
近年、安全保障を取り巻く環境は大きく変化している。無人機、宇宙、サイバー、AIなど新たな技術領域の重要性が高まるなか、防衛力の強化には従来の防衛産業だけでなく、民生・産業分野で発展してきた先端技術を取り込むことが重要になっている。
なかでも光技術は、センシング、監視、測距、通信、赤外線イメージング、レーザーなど幅広い分野を支える基盤技術である。一方で、民間企業が有する技術と防衛・安全保障分野のニーズが接点を持つ機会は、まだ十分とはいえない。同企画では、こうした技術とニーズを結び付ける「フォトニクスHUB」の形成を目指す。
2026年9月からは、民生・産業分野の先端技術を防衛・安全保障へつなぐセミナーを順次開催している。
9月29日に開催する第1回のオンラインセミナーでは、防衛技術協会の渡辺秀明氏が同協会の活動や役割を紹介する。防衛装備庁の甘粕浩司氏は、防衛産業の構造や新規参入が期待される背景、参入ルートや支援施策、品質管理・セキュリティなど企業に求められる要件を解説。丸紅経済研究所の玉置浩平氏は、国際情勢や政策動向を踏まえ、企業が「デュアルユース」を事業戦略にどう取り込むかを考察する。アンシス・ジャパンの池田賢元氏は、EO/IRカメラシステムの設計やシミュレーション技術を紹介する。
10月23日にオンラインで開催する第2回では、防衛装備庁 新世代装備研究所 特別研究官の工藤順一氏が、防衛技術に貢献する光技術について講演する。経済産業省 製造産業局 航空機武器産業課 防衛産業政策室 室長の武田伸二氏は、防衛産業政策について紹介する。
また、オフィールジャパン セールスマネージャーの椎名周作氏は、防衛・セキュリティ、ドローン、産業用監視カメラなどで需要が拡大する赤外線光学をテーマに講演する。赤外線ディテクターの高解像度化や画素ピッチの微細化を背景に、Low-SWaPに向けた小型・軽量化、経済安全保障を意識した脱ゲルマニウム設計など、赤外線オプティクスの最新動向を紹介する。
続く第3回は11月11日、パシフィコ横浜会議センターでリアル開催する。内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局長の井上諭一氏は、科学技術政策の視点から、国家安全保障との連携、重要技術を見極める仕組み、産学連携、大学との連携、研究セキュリティなどについて講演する。
このほか、作家の麻生幾氏、日本AM協会 専務理事の澤越俊幸氏、海上自衛隊 幹部学校運用教育研究部 未来戦・ロジスティクス研究室長 1等海佐の柳田篤志氏、大阪大学 接合科学研究所 レーザプロセス学分野 教授の塚本雅裕氏が登壇予定で、安全保障、科学技術政策、AM、ロジスティクス、レーザプロセスなど多角的な視点から議論する。
同企画では、2027年秋に「日本を衛る光技術イベント」の開催も予定している。光技術・フォトニクスを軸に、産学官の新たな連携と防衛・安全保障分野への展開を図っていく。
セミナーはいずれも聴講無料、事前登録制。詳細・申し込みは「日本を衛る光技術」特設サイトで案内している。



