仏Lumibirdは、Cilasおよび同社株主との間で、戦略的レーザー技術分野における包括的な契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。契約には、Lumibirdが保有するCilas株式の売却、両社の長期的な産業協力、レーザー・メガジュール(LMJ)の保守事業取得が含まれる。欧州で防衛投資が拡大し、技術主権の確保が重視される中、防衛、航空宇宙、研究、産業市場向けレーザー技術への集中を進める。
契約の第1段階では、Lumibirdが保有するCilasの全株式を売却する。同社の出資比率は37%。一方で資本関係を解消した後も、複数年にわたる産業契約を結び、Lumibirdが戦略的防衛プログラム向けに部品、レーザー光源、技術サブアセンブリーを供給する。これにより、フランスの主要システムインテグレーターに対する技術パートナーとしての役割を強化する。
また、LumibirdはCilasが手掛けるLMJの保守事業を引き継ぐ計画。LMJは、防衛用途に加え、慣性核融合に関する研究にも使用されるレーザー施設で、Lumibirdはこれまでフランス原子力・代替エネルギー庁(CEA)との事業を通じて関連技術を蓄積してきた。
今回の取引により、Lumibirdは収益性のある事業部門と、高度な専門知識を持つ技術者およびエンジニア18人を取得する。LMJにおける保守・技術支援能力を高め、将来の防衛、宇宙、科学分野のレーザーシステムを構成する部品、光源、基盤技術に経営資源を集中する。
同社は、Cilas株式を売却する一方、長期供給契約とLMJ保守事業を確保することで、高付加価値レーザー技術に特化した事業体制を明確にする。契約は、フランスのレーザー関連企業の役割分担を整理するとともに、国内の産業サプライチェーンを統合し、フランスおよび欧州の防衛計画を支える技術基盤の強化につなげる狙いがある。
LumibirdのMarc Le Flohic会長兼CEOは、今回の取引によりレーザー技術への投資を一層集中させ、長期的な産業パートナーシップを確保するとともに、フランスの科学・戦略上重要な施設であるLMJでの事業基盤を強化できるとしている。
取引は、関係する従業員代表機関の承認と必要な規制当局の認可を条件に、2026年第3四半期末までの完了を予定している。




