生成AIの普及で需要が高まる光電融合技術と、官民の投資が拡大する宇宙産業を主要テーマとした「第8回 光・レーザー関西2026」が、2026年7月15日、16日の2日間、マイドームおおさかで開催される。主催はオプトロニクス社。入場は無料で、事前登録制となる。

光・レーザー技術の市場は、AIデータセンターの高度化や宇宙ビジネスの拡大を背景に、新たな成長局面を迎えている。特にAIサーバーでは、演算性能の向上に伴い、プロセッサー間を結ぶ通信の高速化と低消費電力化が大きな課題となっている。
2025年から2026年にかけて800Gb/s、2026年から2027年には1.6Tb/s対応の通信デバイス市場が大幅に伸びるとみられ、2028年には3.2Tb/s対応製品の登場も見込まれている。通信速度が高まるほど電気配線による伝送距離が短くなるため、光通信を半導体パッケージの近くまで取り込むCPO(Co-Packaged Optics)やシリコンフォトニクスへの需要が急速に高まっている。
こうした市場拡大の背景には、単なる通信容量の増大だけでなく、データセンター全体の電力制約がある。今後は半導体単体の性能ではなく、限られた電力の中でシステム全体としてどれだけの演算性能を引き出せるかが重要となる。光源、光変調器、光コネクター、光導波路材料、接着剤、基板、実装・評価装置など、光電融合を構成する周辺デバイスや材料にも商機が広がっている。
初日の7月15日には、無料セミナー「AI時代を支える光電融合・次世代光源技術」を開催する。産総研の天野健氏が光電融合半導体パッケージ技術、古河電工の那須秀行氏がCPO用高出力外部光源、三菱電機の大畠伸夫氏がデータセンター用高速EML光源について講演する。光電融合を、概念や将来構想だけでなく、光源、デバイス、パッケージングといった実装段階から捉えられるプログラムとなっている。
もう一つの主要テーマが宇宙である。日本政府は、国内の宇宙機器産業と宇宙ソリューション産業を合わせた市場規模を、2020年の4兆円から2030年代の早期に8兆円へ倍増させる目標を掲げている。人工衛星やロケットだけでなく、衛星通信、地球観測データ、測位、月面探査、軌道上サービスなどへ事業領域が広がる中、光通信、レーザーセンシング、光学部品、画像処理、レーザー加工などの需要も拡大するとみられる。
7月16日に開催する無料セミナー「宇宙×光―宇宙ビジネスを支える光・レーザー技術―」では、アルテミス計画と月面探査、月極域の水資源探査、地球観測用ライダー、光衛星間通信、宇宙状況監視、レーザーによる宇宙デブリ除去、宇宙機向けレーザー着火などを取り上げる。研究開発段階にある技術から、今後の事業化が期待されるテーマまで、宇宙市場と光技術の接点を幅広く紹介する。
展示会場には、JAXAの協力による特別企画展「航空・宇宙×光」を設け、宇宙通信、観測、センシング、レーザー装置などに関わる企業や研究機関が出展する。また、京都光技術研究会の会員企業・団体が集まる「京都光技術ゾーン」も新設する。会場には、レーザー光源、光学材料、光学素子、計測器、通信部品、加工装置などを扱う企業が集まり、実機や製品、開発技術を紹介する。
光電融合や宇宙市場の拡大は、大手半導体メーカーや宇宙関連企業だけの商機ではない。高精度加工、薄膜、接合、研磨、光学設計、検査・評価など、日本企業が強みを持つ要素技術が製品化を左右する。展示と講演を通じて市場の方向性を把握し、自社技術の新たな用途や共同開発先を探せることも、同展の特徴となる。
このほか、レーザー加工、インフラ診断、次世代ディスプレイなどをテーマとする講演会や研究成果報告会も予定されている。技術動向の収集だけでなく、新製品開発、共同研究、部品調達、販路開拓につながる交流の場として、光・レーザー関連の技術者、研究者、事業開発担当者の来場が期待される。
会期は7月15日、16日の各日10時から17時まで。会場はマイドームおおさか1階展示ホールA。入場無料、事前登録制。セミナーは展示会への来場登録とは別に、受講申し込みが必要となる。



