東北大学、シャープディスプレイテクノロジー、日亜化学工業は共同で、外光の映り込みを大幅に抑えた超低反射ディスプレイを開発した(ニュースリリース)。

テレビや PC、スマートフォンに加え、近年では自動車、医療、デジタルサイネージなど幅広い分野で利用されているディスプレイだが、これらの分野では屋外など明るい環境で使用される場面も多く、外光がディスプレイ表面で反射して映り込むことで、情報を正確に読み取ることが難しいという課題があった。この課題に対して、ディスプレイ表面に屈折率の異なる層を積層して反射を抑えるAnti-Reflection(AR)コーティングや、表面に微細な凹凸構造を設けて光を拡散させるAnti-Glare(AG)コーティングが実用化されている。しかし、これらの手法は光の入射角度による性能変化が大きく、十分な反射抑制を実現することが難しいという課題が残されていた。
研究グループは、外光の映り込みが生じない超低反射ディスプレイを開発した。具体的には、ディスプレイ表面に形成した超微細構造の精密な制御理論を提案するとともに、構成材料の屈折率を最適化することで、環境の明るさに左右されず光の反射を抑制することに成功した。その結果、高い視認性を維持しながら、紙の印刷物のように見える表示を可能とし、長時間使用しても目の疲れが少ないという特長を実現した。
この技術は、高い視認性と情報の正確な認識が求められる自動車用や医療用ディスプレイへの応用が期待される。また、学校教育などでタブレット端末の利用が広がり、子どもたちの目への配慮が求められる中で、安心して使用できる情報機器への応用も期待されている。



