島津製作所、電子顕微鏡大手TESCANを完全子会社化 分析計測事業を強化

島津製作所は2026年7月10日、チェコ共和国を本拠とする分析計測機器メーカー、TESCAN GROUPを完全子会社化したと発表した(ニュースリリース)。電子顕微鏡事業を新たに獲得し、半導体、ライフサイエンス、マテリアル分野などにおける分析計測のトータルソリューションを強化する狙いがあるとしている。

島津製作所は、TESCANの全株式を間接的に保有するGlass HoldCoの全株式を取得した。取得金額は7億1,100万ドルで、1ドル162円で換算すると約1,152億円となる。2025年12月に公表していた株式取得手続きが完了したものとしている。

TESCANは1991年に設立され、チェコ共和国ブルノ市に本社を置く。SEM(走査型電子顕微鏡)、FIB-SEM(集束イオンビーム走査電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)、X線マイクロCT、レーザー加工システムなどを手掛けている。

同社の装置は、物質の微細構造の観察、加工、解析に用いられ、半導体、ライフサイエンス、材料研究などの分野で採用されているという。世界80カ国で累計4,000台以上の販売実績を持つとしており、従業員数は898人となっている。

島津製作所は今回の子会社化により、同社のクロマトグラフ、質量分析計、試験機などから得られる成分分析や物性データと、TESCANの電子顕微鏡などによる表面観察データを組み合わせる方針を示している。複数の分析手法を連携させることで、研究開発や品質管理に対応するワンストップ型のソリューション提供を目指すという。

販売面では、島津製作所が強みを持つアジア市場でTESCAN製品の拡販を図る一方、TESCANが顧客基盤を有する欧米市場では、島津製作所の分析計測機器の販売拡大を進めるとしている。

連結決算への反映については、貸借対照表には2027年3月期第2四半期から、損益計算書には同第3四半期から組み入れる予定としている。

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