半導体市場1兆ドル到達は4年前倒し SEAJが製造装置需要を上方修正

日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、2026年度から2028年度までの半導体・FPD製造装置の需要予測を発表した(ニュースリリース)。半導体製造装置の日本製装置販売高は、AIサーバー向け先端ロジックへの旺盛な投資や、広帯域メモリーを中心としたDRAM投資の拡大を背景に、2026年度は前年度比26%増の6兆5,502億円を見込む。2027年度は13%増の7兆4,017億円、2028年度は5%増の7兆7,718億円とし、3年連続で高水準の成長が続くと予測した。

背景には、世界半導体市場の急拡大がある。同協会はWSTSの発表をもとに、2026年の世界半導体販売高が前年比89.9%増の1兆5,112億ドルに達する見込みと説明。これまで世界半導体市場が1兆ドルを超えるのは2030年頃との見方が主流だったが、到達時期は4年前倒しとなり、金額そのものも大幅に増加するとしている。

AIサーバー向け半導体需要は引き続き強く、新規Fabの建屋完成に伴い、装置搬入の環境も整ってくる見通し。HBMでは世代進化に伴いDRAMダイの積層数が増えることから、当面は需給逼迫が続くとみている。また、AIサーバー向けSSD需要の拡大により、NANDフラッシュ投資も増加が期待される。

ロジック分野では、AIサーバー用GPUやアクセラレーター向けを中心に先端ノード需要が高く、先進パッケージングの需要も生産能力を上回る状況が続く。さらに、Agentic AIやPhysical AIの進展により、CPU、DRAM、SSDなど幅広い半導体需要が拡大すると見込む。こうした流れを受け、GAA構造、裏面電源供給、DRAM微細化、NAND高積層化、ハイブリッドボンディング、ヘテロジニアスインテグレーションなど、前工程・後工程の双方で装置需要を押し上げる技術投資が進むとした。

半導体製造装置の日本市場販売高については、2026年度が10%増の1兆5,835億円、2027年度が15%増の1兆8,210億円、2028年度が25%増の2兆2,763億円と予測した。2028年度には、大手ファウンドリーの第二期投資や2nmロジックの量産体制整備、メモリー投資の拡大が重なり、日本市場として初めて2兆円を超える見通し。

図 日本製半導体装置の販売額推移

一方、FPD製造装置の日本製装置販売高は、半導体メモリー価格の高騰によるPC各社の部品調達コスト上昇を背景に、IT製品向けOLEDパネルへの切り替え時期がやや遅れるとみている。2026年度は5%減の3,416億円、2027年度は3%減の3,314億円と予測した。ただし、2028年度にはG8.6基板OLED投資が本格的に再加速し、27%増の4,209億円へ回復すると見込む。

半導体とFPDを合わせた日本製装置販売高は、2026年度が24.0%増の6兆8,918億円、2027年度が12.2%増の7兆7,331億円、2028年度が5.9%増の8兆1,927億円となる見通し。半導体製造装置が全体を牽引する構図が鮮明となっている。

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