京セラは、3つのレンズとAIにより、これまでステレオカメラでは測定が困難であった細い線状(細線状)の物体や、金属のような反射する物体などを認識し、その対象物までの距離やサイズを高精度に測定する「3眼AI測距カメラ」を新たに開発した(ニュースリリース)。

いまや先進国を中心に多くの国で労働力不足は共通する社会課題であり、それを補うために一層の生産性向上が求められている。その解決策のひとつとして、人間の眼の代わりとなり物体認識ができる高度なビジョン・センシング技術が注目されている。
そこで同社は2024年に、対象物から10cmの距離で測定誤差0.1mmの高精度な距離測定を可能とする「2眼AI測距カメラ」を開発した。従来のステレオカメラでは認識が困難であった10cmという近距離でのセンシングを可能とし、1mm程度の極小サイズの対象物の距離測定を可能とした。
しかし、表面の特長が少ない物体や、対象物の一部が隠れて全体像が認識できない環境下では、2眼カメラでの距離測定が困難な場合もあり、さらなる進化が求められていた。
このカメラは、3つのレンズと独自AIの組み合わせにより、左-中央、中央-右、左-右の3組の視差情報を10cmの近距離から取得するという。

複数の視差データを組み合わせることで、誤認識を減らし、死角を少なくすることが可能となり、測定の信頼性が大きく向上する。これにより細くて形が不規則な線状の物体(例:ハーネス)や、直径わずか0.3mmの極細ケーブルも正確に距離測定ができるとしている。

さらに、2眼では測定困難だった対象物、具体的には、繰り返し模様を持つ対象物や部分的に反射する金属、半透明のプラスチックなど、物体表面にあまり特長がない対象物でも正確に距離を測定できるという。
同社は、これまでの2眼カメラでは測定が難しいとされた対象物の測定を可能とする3眼AI測距カメラは、測定の精度や安定性が向上し、人の眼の代わりとなり高精度な物体認識ができるため、今後さらに多様な産業分野での活用が期待されるとしている。



