本日,4月24日(木)の 13:30-16:20に,マイクロ光コムが次世代移動通信を支える集積コムによる通信コンソーシアム講演会が開催される。
現在,Beyond 5G /6Gといった次世代移動通信に向けた研究開発に関心が集まっているが,このような状況の中,昨年7月に徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所を中心となり,『集積コムによる通信コンソーシアム(Com^2:コムスクエア)』が設立された。
このコンソーシアムでは,移動体無線通信においてこれまでの電気的手法ではなく,光学的手法を利用し,さらに光コムを集積化させることで,オールフォトニクスによる次世代移動通信の実現に向け,技術開発を進めている。
このコンソーシアムが研究のキーとしているのは『マイクロ光コム』で,これは微小光学共振器を用いたもので,シリコン・フォトニクスやシリコン・エレクトロニクスとの親和性も高いされており,集積デバイス化された光コムとしての利用が期待されている。
これまでの研究開発では,マイクロ光コムを用いたオール光型のテラヘルツ発生と検出,さらには通信実験も取り組んできたという。もちろん,6G開発において解決すべき技術課題もあり,その研究開発において示されている『Photonics 6G』の実現に向けて様々な開発アプローチが必要としている。
同コンソーシアムでは,このPhotonics 6Gの社会実装も見込んでおり,産業界との連携も進め,マイクロ光コムおよびテラヘルツ通信・光通信技術分野の技術開発を加速させたい考え。そこで,OPIE25の会期2日目にセミナーを実施する。
OPIE併設セミナーは『第三世代光コム「マイクロ光コム」が切り拓く次世代光技術』がテーマ。本セミナー主催者となる集積コムによる通信コンソーシアムは「2005年ノーベル物理学賞の技術である光周波数コム(光コム)も技術が進化し,第1世代の固体レーザー光コムや第2世代のファイバー光コムに続く第3世代の光コムとして,微小光共振器を用いたソリトン光コム(マイクロ光コム)が注目されている。
マイクロ光コムは,半導体プロセスにより一括大量生産可能なため,将来的には超小型・単純・低価格化が見込まれると共に,シリコン・エレクトロニクスやシリコン・フォトニクスとの高い親和性よる集積化が期待できる。これまでの光コムに欠けていた汎用性(小型,低価格など)を付与するだけでなく,「光周波数の物差し」以外の使い方(例えば,光から電気への周波数変換)も期待されることから,国内外の研究開発が加速している。
本セミナーでは,マイクロ光コム研究の現状を,光源と応用(通信,LiDAR,基準信号発生)の観点から俯瞰し,次世代の光技術という観点で今後の方向性を共有する機会としたい」とセミナー内容の方向性を語っている。