OPIC共同議長で京都大学名誉教授の阪部周二氏に「OPICからのOPIEへの期待」について尋ねたところ,まずOPICの主催者としてOPIE出展社や参加者がOPICに何を期待されるかも常に知りたいため,OPICへの意見や要望があれば是非教えて欲しい,と切り出した。
そのうえで,OPICとOPIEは我が国の光科学技術発展を支援する大事業の両輪であり,現時点では運営上の理由からOPICとOPIEは夫々別々の呼称だが,理念としてはOPIC&E(OPICE)だとする。
OPICは2012年以来毎年開催し,今年で14回目を数える。OPICは,「光の時代に我が国の先進光関連技術を世界に発信し,かつ世界の最先端情報を収集する代表的な国際会議が我が国で主催されるべきである」との思いと同時に,OPIEへより多くの大学,研究機関の研究者,技術者に参加してもらうために展示会に国際会議を併設すべきとの考えもあり,発足に至った経緯がある。
つまりOPICは,(一社)レーザー学会 年次大会学術講演会の併設展示会「レーザーエキスポ」が年次大会から独立し,拡大発展したOPIEの,さらなる飛躍のために同時開催されるようなった,展示会先行の国際会議だという。以来,コロナ禍のため困難な年もあったが,発表件数と参加者数がそれぞれ800件と1300名を超える一大国際会議へと発展してきた。そして,OPIC参加者のほとんどはOPIEへ足を運んでいる。
「科学技術が高度化した現在,先端研究・開発に携わる科学者・技術者はその実行のためには常に先端機器や機材の市場動向にアンテナを張っておかなければなりません。よって,OPIEはその先端最新情報を得られる格好の場です」「OPIC参加者の多くは彼ら自身の研究開発のための目的意識を持ち展示会場に来ます。先端光関連科学技術の研究開発に携わる第一線で活躍する研究者・技術者が集結するOPICと同時開催されるOPIEにはぜひより多くの企業,商社様が出展してくださることを願っております」と,阪部氏はOPIEとOPICのシナジーを高く評価する。
さらに「米国欧州には大型展示会もあり年中行事のように必ず参加している研究開発者もいますが,OPIEが情報密度においてそれらを上回る世界一の国際展示会へ発展することを願い,期待しています。また,OPIE参加者様にはOPICへもぜひご参加ください」と, OPIEとOPICのさらなる飛躍に期待を込めた。