inspec,露光装置事業からの撤退を発表

inspecは,取締役会において,露光装置事業から撤退することを決議した。これに伴い,特別損失を計上するとともに,2024年6月14日に公表した2025年4月期の通期業績予想及び剰余金の配当予想を修正すると発表した(ニュースリリース)。

同社は,半導体パッケージ基板やFPC(フレキシブルプリント基板)の検査装置事業を主力事業として技術革新と市場のニーズに対応した製品開発に取り組んでいる。2019年12月に新たな事業の柱とすべくFPC向けの露光装置を開発し,露光装置事業に参入して成長を目指してきたが,今回同事業から撤退することを決定したという。

露光装置事業の展開にあたっては,FPCの国内大手メーカーの協力のもと露光評価テストを積み重ね,市場拡大に向けた投資を進めてきた。しかしながら,近年の電気自動車産業の停滞によりEV向けFPC市場の成長が鈍化し,当初の想定を大きく下回る需要減少が発生した。

この結果,市場環境の回復が短期的には見込まれないこと,経営資源を市場が拡大している半導体パッケージ基板事業へ集中させることが中長期的な企業価値の向上に資すると判断し,露光装置事業からの撤退を決定した。

同社の主力事業である検査装置事業は,現在,生成AIの発展によりデータセンター向けの大規模投資が続いており,半導体パッケージ基板及びインターポーザー向け検査装 置の新規需要の高まりにより同社の主力製品である高性能検査装置の引き合いが増加しているという。

2025年4月期第3四半期決算において,同事業にかかる関連資産を事業撤退損として247百万円を特別損失に計上。また,通期の業績予想については,売上高は減少見込であるものの営業利益及び経常利益は予想通りの見込みだとしている。

さらに,期末配当金については「3円」としていたが,業績数値及び上記方針を総合的に勘案した結果,同期の 配当予想を「無配」へ修正するという。

同社は,今後は当該事業に社内リソースを集約し,技術開発の強化と市場ニーズへの迅速な対応を図ることで,拡大する需要に対応すべく,総力を挙げて取り組んでいくとしている。

キーワード:

関連記事

  • 日立ハイテクとZEISS、高NA-EUV量産を支える電子線検査装置の開発を加速

     日立ハイテクとドイツの ZEISS社は、高NA-EUVの量産を支える検査装置として、次世代マルチビーム電子線検査装置の共同開発を加速させると発表した。(ニュースリリース)  半導体製造工程では、高品質なデバイス製造のた…

    2026.10.01
  • 【解説】半導体を支える「光」 熊本県立大の新学部から見る半導体とフォトニクスの接点

     熊本県立大学は2026年9月1日、文部科学大臣から「半導体学部半導体学科」の設置認可を受けた(ニュースリリース)。2027年4月に開設し、1学年60人、教員16人体制で半導体分野の人材育成に取り組む。  「半導体学部」…

    2026.09.23
  • 【解説】AIで「シリコンサイクル」は変わるのか

    半導体市場はこれまで、需要増を受けた増産が供給過剰を招き、価格下落や設備投資の抑制につながる「シリコンサイクル」を繰り返してきた。ところが生成AIの急速な普及によって、この波の形が変わる可能性が出てきた(関連記事)。 A…

    2026.08.12
  • ニコン、新型アライメントステーションを発表 半導体露光工程を高度化

    ニコンは、半導体製造の露光プロセスにおいて高い精度と生産性を実現する新型アライメントステーション「Litho Booster 1000」を2027年1月に発売する(ニュースリリース)。同製品は、従来機種と比較して計測精度…

    2026.07.30
  • 半導体市場1兆ドル到達は4年前倒し SEAJが製造装置需要を上方修正

    日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、2026年度から2028年度までの半導体・FPD製造装置の需要予測を発表した(ニュースリリース)。半導体製造装置の日本製装置販売高は、AIサーバー向け先端ロジックへの旺盛な投資や、広…

    2026.07.06

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア