コーヒーの泡は何色?
毎朝,ドリッパーでコーヒーを淹れるのが僕の日課だ。ペーパーフィルターに盛ったコーヒー豆の粉にお湯を注ぐと,粉の山はふわっと饅頭のように膨らみ,そして,夥しい数の細かい泡が表面に現れる。そんな光景を眺めているだけで,なんだ...
2025.09.11
光技術者として日々の研究にいそしむ著者が,これまでの経験や日常を通じて感じる光に関するあれこれを,肩ひじ張らずに綴る人気のコラム。その飄々としたキャラクターも魅力の一つです。
毎朝,ドリッパーでコーヒーを淹れるのが僕の日課だ。ペーパーフィルターに盛ったコーヒー豆の粉にお湯を注ぐと,粉の山はふわっと饅頭のように膨らみ,そして,夥しい数の細かい泡が表面に現れる。そんな光景を眺めているだけで,なんだ...
2025.09.11
エントロピーとは,乱雑さや無秩序さを表す物理量である。例えば,水にインクを一滴垂らした直後,インクがまだ広がらずに濃い塊のまま留まっている状態はエントロピーが低い状態だ。時間が経って,インクが水と均一に混ざり合った状態は...
2025.08.13
先日,山梨県の上日川峠から大菩薩峠を越えて,丹波山村まで歩いてきた。大菩薩峠は,富士山の展望が素晴らしい山歩きの名所として知られ,訪れる人の多くは,そこからさらに稜線をたどって,深田久弥が日本百名山に選んだ大菩薩嶺を目指...
2025.07.11
「ネオン街」というのは,夜の歓楽街を指す魅惑の言葉だ。煌々と灯るネオンサインが,夜も眠らぬ街のシンボルだったことに由来するのだろう。でも,実際には,飲食店の多くを占める小規模のスナックやバー,居酒屋などには,ネオンサイン...
2025.06.10
世界で初めての心霊写真は,1860年代にアメリカの写真家ウィリアム・H・マムラーによって撮影されたものとされている。1839年に写真が発明されてから,わずか20年余り後のことである。マムラーが撮影した写真には,被写体とな...
2025.05.10
先日,正月明けに千歳から東京へ向かう午後の便で,僕が予約したのは東京へ向かって右手の窓側席だった。この席は,内陸の山々や猪苗代湖などの大きな湖を望むことができるものの,午後の日差しが顔に直接当たるため眩しく,暑い。だから...
2025.04.14
氷柱というのは,垂れ落ちる水が凍って棒状に伸びる氷の柱のことである。これを「つらら」とひらがなで書くと,単なる物質ではなく,妖しいきらめきと儚さなどの情緒を含んだ言葉と感じてしまう。氷柱のない地方に暮らすようになってから...
2025.03.11
静岡県小山町から山中湖へ向かう県道730 号線を車で走っていると,ススキが揺れる三国峠に差し掛かる。そこで突然,目の前に広がる壮大な風景に息をのむ。展望台からは,樹海の中に輝く山中湖,その左奥にそびえる富士山,さらに遠く...
2025.02.10
季節が冬に向かうにつれ,日の入りの時間が早くなった。数ヶ月前には,まだ太陽が容赦なくジリジリと照り付けていた時刻に,今では真っ赤な夕日が沈んでいく。すべてが赤く染まり,やがて暮れていく景色は夏にだってあったのだけれども,...
2025.01.10
不精な僕にとっては,我が家のささやかな庭の手入れだって持て余し気味だけれども,朝夕の水撒きはほぼ欠かさない。庭の草花に対する気遣いというよりは,僕の目的は虹を見ることだ。晴れた日の朝夕に散水ノズルからシャワーを飛ばせば,...
2024.12.10