神戸賞で、理研・宮脇 敦史氏が大賞を受賞 蛍光タンパク質の開発を評価

中谷財団は、財団設立40周年を記念して創設した学術賞「神戸賞」における第3回受賞者の決定し、理化学研究所の宮脇敦史氏が「光と生命との相互作用の探究から革新するバイオイメージング」の研究で大賞を受賞した(ニュースリリース)。

『神戸賞』とは、今後日本がリードしていく分野として注目している「BME(Bio Medical Engineering)分野〜生命科学と理工学の融合境界領域〜」においてイノベーションをもたらす優れた独創的な研究で実績を挙げた研究者や、そのユニークな研究で将来性が嘱望される若手研究者に光を当てる新たな学術賞で、今回が3回目の受賞者発表となる。

今回大賞を受賞した宮脇敦史氏は、生物がもつ「光るタンパク質」を改良し、細胞の中で特定の現象が起こると色が変化したり光ったりする「生きたセンサー」を開発した。クラゲからcameleon、Venus、StayGold、サンゴからDronpa、Fucci、mito-SRAI、ウナギからUnaGなど、様々な生物から遺伝子工学により改変した数多くの蛍光タンパク質を開発、原理を解明し、これにより、細胞が活動する瞬間や、神経が信号を発する様子、細胞分裂の進み具合などをリアルタイムで観察できるようになった。

また、これらの一部は白血病などがん細胞の薬剤耐性スクリーニング(Fucci)、パーキンソン病などでのオートファジースクリーニング(mito-SRAI)、新生児の黄疸診断(UnaG)など、医学への応用にも直結している。さらに、従来は困難であった深部蛍光の観察を可能にするため、蛍光を保存しながら光散乱を抑える透明化試薬Scaleを開発し、この試薬に浸漬するだけで深部の蛍光イメージングを高精度で行なうことができる技術を確立した。

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