米ラムリサーチは,同社のドライフォトレジスト(ドライレジスト)技術が2nmおよび2nm以下のロジック回路におけるバックエンド・オブ・ライン(BEOL)の,28nmピッチのダイレクトプリントに適格であると,半導体研究機関のベルギーimecに認定されたと発表した(ニュースリリース)。
半導体メーカーが先進的な技術ノードに移行する中で,トランジスタの形状やピッチサイズはますます微細化している。意欲的な次世代デバイスのロードマップでは,スケーリングを可能にするために,28nmピッチのBEOLのダイレクトプリントが必要とされている。
ピッチサイズが小さくなるとパターン解像度が低下することがあるが,同社のドライフォトレジスト技術は,EUV露光量(コスト)と欠陥率(歩留まり)の間に存在する相反関係を克服し,パターニングを最適化できるとする。
imecでは,同社の28nmピッチドライフォトレジストプロセスは低NA(開口数)EUVスキャナーと評価を進めているが,高NA EUVスキャナーへの適用も可能だという。この技術により,EUV感度と各ウエハーパス(製造工程)の解像度が向上し,コスト,性能,歩留まりが改善されるとする。
また,ドライレジストは,従来のウェット化学レジストプロセスと比較して,エネルギー消費を抑え,原材料の使用量を5~10分の1に削減することで,サステナビリティの観点でも高い優位性を示す。競争力のあるコストで極めて低い欠陥率を達成し,ウェットレジスト材料を上回る性能を発揮するとしている。