レゾナック,新規R&D拠点で6G向け材料を開発

レゾナックは,2023年1月より,次世代通信規格6G向け半導体の新材料開発を分子設計レベルから進めるプロジェクトを,横浜市にオープンした同社のR&Dの中核拠点「共創の舞台」で,ベンチャー企業や大学と協業して取り組みを開始した(ニュースリリース)。

この施設には2022年12月末までに,計算科学や材料解析などのプロフェッショナルな機能組織が集結したばかりで,それらの力を今回の開発にも生かす。2030年前後に実用化されるといわれる6Gは,世界各国で開発競争が始まっており,同社はテラヘルツ帯を活用した高周波対応材料の開発を進める。

6Gの新材料開発では,通信速度が5Gの100倍となるため,伝送損失を大幅に削減する新しい半導体材料が求められている。この課題に対し,同社は複合材料用の樹脂,フィラー向けのセラミックス・界面制御技術など,素材合成の段階からゼロベースで開発に取り組んでいく。

新材料の開発で必要となる特性を出すための材料の組み合わせは,分子設計の段階からシミュレーションやAIを活用して探索する。これにより,従来は見出すことが出来なかった化学構造式を短期間で導き出すことが可能になるとする。

例えば,人のみで行なう実験では1つの素材の組み合わせの検証に3カ月必要だったところが,1日で1つの組み合わせが計算可能となり,3カ月あれば90種類の組み合わせの検証が可能になるという。

こうした開発は,基盤機能のプロフェッショナル集団によって支えられる。R&Dの中核拠点「共創の舞台」には,同社の強みである計算科学,材料解析,量産化のための製造プロセス技術・設備管理,化学品安全管理・評価の専門機能を持つメンバーが集結している。

例えば,「計算情報科学研究センター」には,これまで石油化学や基礎化学分野で分子設計レベルの触媒開発などに携わってきたシミュレーション・AI・MIなどについてのスペシャリストが70人在籍しており,その多くが半導体材料の開発にシフトして,今回のような開発を支えるという。生産プロセスの検討段階では,量産化技術の専門家が活躍する。

さらに,中長期の社会課題の解決をテーマとして,プラスチックの原料であるエチレン等を使用済みプラスチックから直接作る方法も探っており,同社は自治体や生活者などの幅広いステークホルダーとの対話や共創を通じて,課題の解決を目指すとしている。

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