パナ,ダイオードレーザーの波長合成技術を開発

パナソニックは,高出力青色レーザー光源の開発において,ダイレクトダイオードレーザーの波長合成技術(WBC)を用いて高ビーム品質で世界最高出力の実証に成功した(ニュースリリース)。

近年自動車産業では「電動化」,「小型化」,「高剛性化」,「デザイン自由度向上」,「生産性向上」などの背景のもと,銅,金,樹脂など種々の材料でファインプロセスを実現できるレーザー加工への期待が高まっている。特に,電気自動車用のモータやバッテリーなどの銅加工においては光吸収効率の高い青色レーザー光源が強く求められているという。

生産性の高い加工を実現するには,高出力と高ビーム品質を兼ね備えた光源が必要となる。同社は2013年から米テラダイオード社と協業を開始(2017年に完全子会社化)して,複数の波長の異なるレーザービームを1本のビームに重ね合わせることのできるWBC技術を開発してきた。

高ビーム品質青色レーザー(波長帯域=400~450nm)の高出力化は,複数のバーレーザに形成された100本以上のエミッターからの光をWBC技術によりビーム結合することで実現している。このWBC技術では,複数のエミッターから放射された異なる波長をもったビームを波長に応じた角度で回折格子上に重ね,全ビームに共通な部分透過ミラーと各エミッター端面との間で共振させて1つのビームに結合する。この結果,部分透過ミラーから放射されたビームはBPPが1.5mm・mradという高いビーム品質で,135Wの高出力を実現したという。

今回の実証は従来の青色レーザーシステムと比較して二桁も高いレーザ強度への扉を開くものだとし,この技術は今後,自動車産業などで需要拡大が見込まれるファインプロセスの実現に貢献していくものだという。同社は今後,この光源を搭載した加工システムの開発およびレーザー加工プロセスの最適化を推進していくとしている。

キーワード:

関連記事

  • 理研など、次世代2µm固体レーザー向け高効率EUV光発生法を実証

    理化学研究所(理研)や宇都宮大学などの国際共同研究グループは、次世代の先端半導体製造に期待される「2µm固体レーザー」を用いた極端紫外(EUV)光の発生において、複数のレーザーを同時照射する「マルチレーザー照射法」の有効…

    2026.08.27
  • Lumibird、Cilas株を売却しレーザー・メガジュール保守事業を取得

    仏Lumibirdは、Cilasおよび同社株主との間で、戦略的レーザー技術分野における包括的な契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。契約には、Lumibirdが保有するCilas株式の売却、両社の長期的な産業協力…

    2026.08.06
  • DNP、輝度を最大約3倍に高めた高視認性パターンライトを発売

    大日本印刷(DNP)は、従来品と比べて輝度を最大約3倍に高めた小型照明装置「DNP高視認性パターンライト 固定設置タイプ」を開発し、2026年7月から試験販売を開始する(ニュースリリース)。明るい屋内施設や寒冷地などで、…

    2026.07.13
  • 阪大接合研、積層造形研究拠点を拡充 多次元造形研究センター2号館を開所

    大阪大学接合科学研究所は2026年7月3日、同所 荒田記念館において積層造形技術の研究開発拠点となる「多次元造形研究センター2号館 リニューアル開所記念式典・記念講演会」を開催した。 同研究所では2025年6月に、同研究…

    2026.07.07
  • IPGフォトニクス、レーザー溶接の品質保証を支える「LDD」を提案

    IPGフォトニクスジャパンは2026年6月26日、愛知県安城市にある中部テクニカルセンターにおいてプライベートショー『Fiber Laser Days』を開催した。会場では、同社のファイバーレーザーを用いた加工デモに加え…

    2026.07.01

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア