日立ハイテクとピコサン社,原子層堆積装置を共同開発

日立ハイテクノロジーズとフィンランド Picosun Oy(ピコサン社)は1月30日,プラズマを利用した原子層堆積(Plasma-Enhanced Atomic Layer Deposition,PE-ALD)装置の共同開発について発表した(ニュースリリース)。

この装置に搭載予定の共同開発によるマイクロ波ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマを用いたALD技術は,半導体デバイス製造時の成膜工程にて,微細化や三次元構造への対応を実現し,革新をもたらすものだとしている。

半導体デバイスの技術革新は急激なスピードで進み,微細化や三次元構造化など,さまざまな先端技術が日々進化を遂げている。それに伴い,半導体製造プロセスの一環である成膜工程の技術も進化し,近年はアスペクト比が高い構造体などへの成膜が得意なALDの活用が進んでいる。しかし従来のALDでは,膜質劣化の懸念から成膜工程の低温化が制限されていた。

両社が共同開発中のPE-ALD装置は,日立ハイテクのマイクロ波ECRプラズマ技術とピコサン社のALD技術という,双方が長年培ってきた技術を組み合わせることで,プラズマによる成膜反応を促進させ,既存のPE-ALD装置よりも低温にて高品質の膜を生成することができる。低温で高品質成膜が可能となったことで,今後の多機能化・微細化・三次元構造化・薄膜化に対して有力なソリューションとなるとしている。

現在,複数の膜種について評価中であり,窒化膜や酸化膜などの膜については,300mmウエハを用いて優れた膜質を確認しているという。

キーワード:

関連記事

  • 今回開発した“トップエミッション型” 深紫外LEDの模式図

    NICT、トップエミッション型の深紫外LEDを開発 従来構造比で電力変換効率35%向上

    情報通信研究機構(NICT)は、LEDチップを上面から光を取り出す「トップエミッション型」の深紫外LEDを開発した。電極と光取り出し部に独自の素子構造を設け、従来構造の深紫外LEDより約35%高い電力変換効率を実証した(…

    2026.10.28
  • 核融合・光電融合・量子・宇宙、次世代成長市場の技術が集結 Photonics Innovation 2026開催

    次世代エネルギーとして期待される核融合、AIインフラの進化を支える光電融合、実用化に向けた開発が進む量子コンピューター、そして民間企業の参入が相次ぐ宇宙ビジネス。いずれも将来の成長市場として投資家の関心を集める分野であり…

    2026.10.28
  • 「エッジAI半導体を実現する3Dヘテロ集積技術」プロジェクトの対象技術と課題

    東北大、半導体3D集積の産学連携組織「T-CHIPS」発足 光チップの異種集積も視野

    東北大学は、半導体先端パッケージングと異種チップ集積技術の研究開発を推進するコンソーシアム「T-CHIPS」が発足したと発表した(ニュースリリース)。プロセッサーやメモリ、シリコンフォトニクスチップなど、異なる機能を持つ…

    2026.10.21
  • トルンプの2025/26年度年次報告書「semicon」の表紙

    トルンプ、2025年度のEUV事業は9.2%増 レーザー事業は減収

    ドイツのレーザー加工機大手TRUMPF(トルンプ)は、2026年6月30日に終了した2025/26年度の業績を発表した。グループ全体の売上高は前年度比0.2%増の43億4,000万ユーロとほぼ横ばいだったものの、受注高は…

    2026.10.16
  • 日立ハイテクとZEISS、高NA-EUV量産を支える電子線検査装置の開発を加速

     日立ハイテクとドイツの ZEISS社は、高NA-EUVの量産を支える検査装置として、次世代マルチビーム電子線検査装置の共同開発を加速させると発表した。(ニュースリリース)  半導体製造工程では、高品質なデバイス製造のた…

    2026.10.01

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア