世界のあらゆる市場にホロライトの光を

―豊田合成を引受先とする第三者割当増資を実施し,資金調達を実施しました。その目的は?

企業からの資金調達は初めての経験でしたが,私たちの成長を次のステージに押し上げる重要な一歩と考えています。当社の狙いはグローバル事業の展開であり,世界中に工場を展開しているグローバル企業である豊田合成との関係構築は,非常に大きな意義があると言えます。

―若手技術者に何を求めますか?

現在の研究者や技術者に共通して言えるのは,研究開発成果を形にして世の中に出すという経験をあまり積むことができていないのではないかということです。大企業にいると,どうしても一定程度の事業規模がないと世に出せないというジレンマがあり,私自身も同様の経験をしてきました。そういった意味では,チャレンジする機会が十分に与えられていないのかもしれません。

先ほどお話ししたJ-StarXシリコンバレー派遣(始動)コースには,大企業の社員が多く参加しています。若手技術者がこれまでこうした経験を積めなかったのは,非常にもったいないことだと思います。だからこそ,そうしたチャレンジの機会を提供すべきだと強く感じています。

私自身も2004年に2年間,海外に行かせてもらい,貴重な経験を積むとともに,広い人脈も築くことができました。 若いころの経験は必ず将来にプラスになりますので,若手研究者には積極的に外に出る機会を与えるべきです。失敗を恐れず,ぜひ挑戦してもらいたいと思います。そのようなチャレンジは決して無駄にはならず,10年後にはさまざまな意味で物事を変革するチャンスにつながると確信しています。

(月刊OPTRONICS 2025年3月号 Human Focus「世界のあらゆる市場にホロライトの光を」)

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