レーザ加工の基礎の基礎【11】 レーザ接合⑵

著者:Laser Technology Fountain 門屋輝慶

5.7 レーザ・アークハイブリッド溶接

ハイブリッド技術は,レーザ溶接が,他の溶接法と組み合わされるプロセスを指す。組み合わされる溶接法は,MIG(メタルイナートガス)あるいはMAG(メタルアクティブガス),そしてTIG(タングステンイナートガス)溶接あるいはプラズマ溶接である。それに加えて,半導体レーザと固体レーザという,二つの異なるタイプのレーザ発振器が組み合わされる。しばしば,最適な条件を得るために,多大な時間と費用がかかる。そのため,ハイブリッド溶接は,特別な応用にのみ採用されている。

ただ,最近は,世界的なアーク溶接機器メーカ2社が,レーザ・アークハイブリッド溶接システムを商品化して,比較的容易にレーザ・アークハイブリッド溶接が採用できるようになった。

一例を紹介する。造船において,例えば20 m以上の長さで15 mmの板厚の鋼板を溶接する。溶接個所の板のギャップは,レーザ溶接するには大きすぎる。この課題を解決するために,レーザとMIGのハイブリッド溶接が行われる。レーザは,深い溶け込みと高速溶接のために,高出力密度を供給できる。これはまた,小さい溶接入熱で溶接歪を低減することもできる。MIGトーチは,その間,アークとフィラーワイヤで,パーツ間のギャップを埋める役目をする。全体として,ハイブリッド技術は,MIG溶接よりも高速で低ひずみの継手を達成できる。また,トラックの厚板のパーツへのレーザ・アークハイブリッド溶接が行われている(図8)(図9)(図10)。

図8 レーザ・アークハイブリッド溶接の模式図
図8 レーザ・アークハイブリッド溶接の模式図

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