レーザの基礎【1】 発振器

1. はじめに

レーザ加工は今や産業界のなかで重要な地位を占めている。航空機や自動車など比較的大型の構造物から,スマホなどの通信機器や半導体の生産工程などの精密部品の加工まで,幅広く採用されている。特に,後者の精密部品の製造に関しては,国家間の産業競争力を支配するキーテクノロジーとなって,国家間の開発競争にもなっている。

最近では,レーザ応用の範囲はますます広がりを見せている。レーザを使ったAdditive Manufacturing(AM)という,いわゆる3D造形技術が進展している。医療分野でも眼科における網膜剥離の治療,手術時のレーザメス,光ファイバーを通して血管内の腫瘍の治療にも適用されている。農業分野では,レーザによる除草や土壌の分析が行われている。航空宇宙分野では,大気圏外に散らばる宇宙ゴミのレーザによる除去も検討されている。すこし先の話になるが,レーザによる核融合技術の開発も日本や米国では継続されている。

こういった状況において,レーザ加工は重要な技術であり,レーザ加工に関してはあまたの記述がなされている。特に,図表などの技術的なデータをもとに詳細にレーザ加工のことが解説されている。

ここでは,レーザ加工に関心をもっておられる,あるいはこれから新たにレーザ加工に携わる方々を対象に,レーザ技術・レーザ加工の面白さを知っていただきたいと,できるだけ平易な表現でレーザ加工に関する記述を試みた。

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