京セラ、次世代データセンター向け光電集積モジュールを開発

京セラは、データセンター内の光通信化と省電力化に貢献する光電集積モジュール「OPTINITY」の新製品として、通信規格PCIe 6.0に対応したプラガブル型モジュール(OSFP-XD)を開発した(ニュースリリース)。

(写真)OPTINITY® OSFP-XD

生成AIの進展に伴い、GPUやAIアクセラレータ間を結ぶインターフェースの高速・大容量化が求められる中、従来の電気配線では伝送距離による信号損失や消費電力の増大が大きな課題となっていた。本開発品は、光信号による接続を採用することで、電気配線で必要となるリタイマーを不要とし、消費電力の大幅な削減を実現する。

(図)データセンターでの光接続イメージ図

また、本製品はプラガブル型を採用したことで、システム設計の自由度と汎用性を高め、既存システムへの導入や将来的な拡張を容易にしている。従来の電気配線ではデバイス間の接続距離が10メートル以下に制限されていたが、光ファイバーを用いることで長距離伝送が可能となり、ラック間接続や機器配置の柔軟な変更、ひいては冷却効率の最適化や保守性の向上に寄与する。

本開発は、京セラのCVCファンドを通じて出資している台湾のスタートアップ企業、AuthenX社との戦略的パートナーシップにより実現した。AuthenX社のシリコンフォトニクス技術と、京セラが培ってきたPCIeプロトコル処理や信号品質管理技術を融合させている。京セラは今後、オンボード型やOptical CDFPなど、用途に応じた多様なフォームファクターのラインアップを拡充し、次世代の光インターコネクト技術を牽引する方針だ。なお、本開発品は2026年3月17日から米国ロサンゼルスで開催される光通信分野の国際展示会「OFC 2026」にて展示される。

(写真)Optical-CDFP
キーワード:

関連記事

  • 京都大学 特別教授 野田進教授

    フォトニック結晶レーザーが拓く「高輝度半導体レーザー」の次章

    半導体レーザーは小型、高効率という強みを持つ一方で、高出力化するとビームが乱れ「輝度」が伸びないという壁があった。フォトニック結晶レーザーはその常識を塗り替えつつある。その研究の先駆者である京都大学高等研究院・特別教授の…

    2026.04.02
  • 【解説】AI需要に沸く光ファイバーメーカーの戦略とは

    生成AIやデータセンター投資の拡大を背景に,通信インフラの中核である光ファイバー需要が増加している。光電融合技術がトレンドワードに上がる中、特に大容量・低遅延を求めるトラフィックの急増は,従来以上の敷設量と高性能化を同時…

    2026.04.01
  • フジクラ、生成AIで需要急増のデータセンターに対応、新型多心光融着接続機を発売

    フジクラは、データセンターの超多心化ニーズに対応する新型の多心光融着接続機「100R」を2026年4月に発売する(ニュースリリース)。 生成AIの普及に伴うデータセンターの拡大を背景に、光ファイバーケーブルには細径・高密…

    2026.03.24
  • 早大、AIデータセンターやLiDARを高度化する340倍増幅の光回路モニタを開発

    早稲田大学理工学術院の北智洋教授らの研究グループは、シリコンフォトニクス光集積回路において、従来のシリコンPIN型検出器と比較して約340倍もの検出感度を実現し、かつ光をほとんど減衰させない超小型の光回路モニタを開発した…

    2026.03.24
  • OFC2026、AI需要が牽引する光電融合技術の最前線、過熱の中で見える次の課題

    OFC26(会期:2026年3月15日~19日/ロサンゼルス・コンベンションセンター)は会期2日目(現地時間3月18日)を迎え、展示会場とカンファレンスは引き続き強い熱気に包まれていた。初日のレポートでも触れた通り、生成…

    2026.03.19

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア