東北大学、島津製作所、ラピスセミコンダクタ、エイアールテックは、6兆画素/秒の読み出し速度を有するグローバルシャッタ方式のバースト型CMOSイメージセンサーを開発した(ニュースリリース)。

超高速イメージング技術は、ナノ秒からマイクロ秒のオーダーで発生する極めて高速な現象を解明するために不可欠であり、これらの現象を正確に捉えるには、100 万コマ/秒を超えるフレームレートと高い空間解像度が求められる。しかし、従来の高速度ビデオカメラは全体システムが大型化する傾向にあり、また連続記録可能なコマ数も限定され、超高速・高解像度撮影や連続記録コマ数増加を同時に実現することが難しかった。
研究グループは、画素とメモリのレイアウト最適化により6兆画素/秒の読み出し速度を有するグローバルシャッタ方式のバースト型CMOSイメージセンサーを開発した。このセンサーは約30万画素(630H×480V)の解像度と、画素ごとの信号保持メモリの搭載による256コマの連続記録を同時に達成している。
主な特徴は、画素とグローバルシャッタ動作用信号保持メモリ領域のレイアウト最適化を行ったこと、寄生光感度の要因となる光発生電荷の拡散を阻止するためシリコントレンチ容量を搭載したこと、グランド電位の変動を安定化するバイアス調整回路の搭載したことである。これらの技術により、2,000万コマ/秒(20 Mfps)のフレームレートによる超高速撮像を可能にした。
さらに電荷拡散阻止のシリコントレンチ容量とバイアス調整回路の導入により、寄生光感度を−170 dB まで低減しゴーストの生じない高品質画像を実現した。放電管は2つの放電電極と5つの誘導電極で構成され、放電現象を20 Mfps(50ナノ秒間隔)で撮像した。全フレームにおいてゴーストは確認されず、さらに高解像度化により放電時に発生する衝撃波が観察された。

この技術は、既に高速度ビデオカメラシステムとして実用化されており、衝撃波の解析、半導体製造プロセスのモニタリング、さらには医療分野での細胞の高速現象観察など、幅広い応用が期待される。今後は、イメージセンサーチップに裏面照射三次元積層構造を適用し、面積当たりの光感度やメモリ容量密度を飛躍的に向上させることで、さらなる高解像度化と連続記録コマ数増加を実現するという。これによりバースト型CMOSイメージセンサーを用いた超高速イメージング技術のさらなる発展を目指すとしている。



