TDKは6月19日,米国に拠点を置くシステムソリューション企業,SoftEye, Inc.を買収したと発表した(ニュースリリース)。
SoftEyeはスマートグラス向けのカスタムチップ,カメラ,ソフトウェアならびにアルゴリズムを開発しており,今回の買収により,SoftEyeはTDKの完全子会社となる。
SoftEyeは米カリフォルニア州サンディエゴに本社を置き,ユーザーと生成AIをシームレスにつなぐビジョンを追求している。同社のカスタムチップ,カメラ,ソフトウェアならびにアルゴリズムにより,「AIのための目」(「eyeGenI」「eyeGI」)となるエンドツーエンドのシステムを実現している。
常時稼働型カスタムチップとセンサシステムは,独自のハードウェアおよびソフトウェアによるアイインテントテクノロジー(視線意図検出技術)を搭載し,低消費電力で高度なアイトラッキング(視線追跡)や物体認識を可能にするという。
この技術はAR/VRディスプーシステムに重要であり,また将来的には,視線の動きによってAIとコミュニケーションできる新たなヒューマンマシンインターフェース(HMI)を実現するものだとする。
TDKはこの買収について,同社のAIエコシステム全体への貢献に向けた取り組みとして重要なマイルストーンであり,この市場におけるリーダーシップの確立を強化するものだとしている。