阪大,極低濃度アンモニア検出用蛍光材料を開発

大阪大学は,極低濃度のアンモニアを選択的に検出できる材料の開発に成功した(ニュースリリース)。

これまで低濃度のガスの検出には通常,半導体式ガスセンサーが用いられてきたが,類似ガスへの選択性が低いという課題があった。

研究グループは,トリフェニルメチルアミンと芳香族スルホン酸および芳香族カルボン酸の有機酸から構成される多孔性有機結晶の研究に長年取組んできた。これらの多孔性有機結晶は,筒状や層状,カプセル状の空孔領域をもち,それにより刺激を与えるさまざまな化学種を固体内部までとりこみやすいため,外部刺激応答性材料として適している。

今回の研究では,有機酸としてシアノアクリル酸誘導体を用いた蛍光性の多孔性有機結晶を開発した。結晶中に存在するカプセル状の空孔が「分子ふるい」として機能することで,一酸化炭素などの無機ガスのほか,アセトン等の揮発性有機物質や,トリメチルアミン等の類似化合物を吸着せず,アンモニアだけを高選択的に吸着し,蛍光発光の変化として応答することを見出した。また,50ppbという極低濃度でも検出できることを確認した。

研究グループは,今回の研究成果により,例えば公衆衛生分野において実験室等の作業環境で発生する有害なアンモニアの計測や,医学分野において肝臓や腎機能との相関が示唆されている呼気中のアンモニアの計測など,低濃度のアンモニアを高い精度で計測することが求められる分野への応用が期待できるとしている。

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