【解説】光量子コンピュータの実力はいかに

著者: 三島 滋弘

NTTと光量子コンピュータ開発スタートアップOptQCが、2030年の実用化を視野に光量子コンピュータの共同開発を始めた。量子計算は創薬や材料研究などで高い計算能力が期待されているが、現在主流の方式は低温環境や精密な遮蔽が不可欠で、規模拡大が難しいという課題を抱える。これに対し光を用いる方式は常温で動作し、省電力かつ高い並列性を備える点で有望視されている。

(写真)OptQCの光量子コンピュータ(モックアップ@CEATEC2025)

NTTは長年培ってきた光通信技術を基盤に、量子光源や誤り訂正に関わる技術を蓄積してきた。一方、OptQCは東大発の研究成果をもとに、光の増幅や広帯域測定といった光量子計算の核心部分を担う技術を磨いてきた企業だ。両社はこれらの強みを統合し、大規模量子ビットの生成と安定動作を目指す。技術開発に加え、応用ソフトウェアやサプライチェーン構築、社会実装まで視野に入れた包括的な協力体制を築くことで、光量子コンピュータの本格的な産業化を推し進める狙いがある。

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