インターオプトを光産業・技術の道しるべに

2024年10月29日から31日まで光産業技術振興協会が主催する『interOpto2024』がパシフィコ横浜で開催される。

今回『光とレーザーの科学技術フェア』(主催:オプトロニクス社)と共同主催で初めての開催となるが、同協会の副理事長/専務理事である小谷泰久氏に本展示会にかける意気込みなど話を聞いた。

―光産業技術振興協会(光協会)の役割について、改めてお聞かせください

新しい光技術の開発を支援し、国際競争力を持つ技術を産業化へとつなげることです。これは当協会が設立してから今日までの44年間、一貫して変わっていません。また、開発された技術の国際標準化戦略を立てることも重要な使命です。これまでは例えば、ブルーレイディスク、有機ELテレビ、デジタルコヒーレントトランシーバー、シリコンフォトニクスといった技術を日本企業が開発するのを支援してきました。

開発されてきた技術を披露する場としては、インターオプトという展示会を開催してきました。インターオプトは、新技術や新製品を広く紹介し、産業界の発展に寄与することを目的としたイベントです。特に近年は、光技術が様々な分野で応用されるようになっており、インターオプトの役割もますます重要になっています。

光産業を取り巻く環境は変化していますね。現在の状況をどう見ていますか?

光協会としても光産業は過渡期に直面していると考えています。まず、良くないことを先に申し上げると、光ディスク、平面ディスプレイ、LEDランプの分野では日本の企業が苦戦しています。

光ディスクは、ダウンロード技術の進化によりハードディスクやフラッシュメモリに押され、アーカイブ用途を除き産業としての規模が縮小しています。平面ディスプレイに関しては、中国や韓国の企業が世界市場を席巻し、LEDランプは世界市場の90%以上が中国製となり、日本の企業は競争力を失っています。

一方、イメージセンサーを筆頭にそれに関連するデジタルカメラ、車載カメラ、監視カメラなどの映像入力系の製品については日本の市場シェアは非常に高いです。また、光通信で多く使用され、LEDランプの元ともなっている各種光源技術、あるいは光ファイバー、光コネクタなど光通信用部品は日本企業が強みを持っていますし、開発力は高いものがあります。さらに、出荷額はまだ低いですが、AIやIoT需要などを背景とした光センサー関連製品は順調に成長しています。

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