京セラ,実海域で最速の750Mb/s水中光通信に成功

京セラは,静岡県沼津市沖にて,京セラSLDレーザーのGaNレーザーを活用した最大通信速度1Gb/sの水中光無線通信システムのプロトタイプで試験を実施し,実海域においては世界最速レベルの750Mb/sの高速通信に成功した(ニュースリリース)。

近年,海洋資源の有効活用や環境保全の重要性が高まる中,水中ドローンやAUV(自律型無人潜水機)を利用し,AIを活用したスマート養殖,水中インフラ設備の点検・監視への期待が増している。

しかし,水中では電波が極めて減衰しやすく,現在一般的に使用されている音響通信は,低速であるため,画像や動画などの大容量データの通信には大きな課題があった。光を用いた水中通信は,減衰が少なく,高速のデータ通信が可能となっている。

同社は,この光の特性に着目し,GaNレーザーを用いた高速・大容量・低遅延を実現する水中光無線通信技術の開発を進めており,今回,実用化に向けた検証の一環として,実海域における通信試験を実施し,その有用性を確認した。なお,淡水の室内実験においては,2025年1月に,次期プロトタイプを用いて世界最速レベルの最大通信速度1.8Gb/sの通信を実現している。

同社は,通信技術や光学技術を基盤に,GaN系青色半導体レーザーを組み合わせることで,遅延のないGb/s級高速水中光無線通信システムの開発に成功した。この試験により,海中の厳しい環境下においても,同社が開発中の最大1Gb/sの水中光無線通信システムにて,短距離での通信速度が750Mb/sを安定して実現することを確認した。

また,淡水の室内実験だけでなく,濁度や外乱光がある実海域においても,レーザーベースの水中光無線通信システムがほとんど影響を受けず,期待通りの伝送速度が得られた。これにより,高精細な映像やセンサー情報などをスムーズに伝送することができるようになるという。

同社は今後,実海域において,今回の通信速度を上回るGb/s通信の確立に挑戦し,2027年までにこの革新的な水中光無線通信システムの実用化を目指すとしている。

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