エビデント,軟/硬性鏡対応ビデオスコープを発売

エビデントは,自動車や航空機のエンジン内部など直接目視できない狭くて奥行のある対象物の検査をサポートする工業用ビデオスコープ「IPLEX」シリーズより,極細径モデルの「IPLEX TX II」を,2024年2月1日から全世界で発売すると発表した(ニュースリリース)。

同社は,製品やサービスにロボティクスやAI,IoTなどの新技術を積極的に取り入れ,ユーザーの現場の課題解決のサポートおよび作業フロー全体の効率向上に貢献することを目指している。

この考えに基づき開発に取り組んだこの製品は,同社が培ってきたビデオスコープの技術とIoTを融合させることにより,人手不足や生産性向上が課題といわれている製造現場の作業環境をアナログからデジタルに移行するのを手助けし,日々大量の部品検査を行なう作業者の疲労軽減や作業効率の改善に貢献できると考え,開発をスタートした。

製造現場では,人手不足や生産性向上が課題と言われている。この製品とタブレット端末をUSB接続することにより作業記録をリアルタイムで見える化・分析することができ,これまで人が行なっていた作業を自動化・簡素化する仕組みづくりの構築に寄与し,現場の作業効率の改善に貢献するという。

また,製造現場では,品質確認のため,日々大量の部品検査が行なわれている。この製品ではユーザーから声を集約し,画質を向上させた上で,自動車や航空機の製造現場における部品検査に最適なサイズ(軟性鏡:外径2.2ミリ,硬質部長7.8ミリ,硬性鏡:外径1.8mm)を実現し,かつ安定した操作ができるよう適度な耐久性を持たせ,ユーザーの操作感の向上を目指した。摩耗による交換などの作業負担を減らし,安定した生産に貢献するとしている。

さらに,フレキシブルスコープ(軟性鏡)は柔軟性があり狭く入り組んだ箇所の観察に,リジットスコープ(硬性鏡)は曲がらない性質を持ち細くて長い空間の観察に適しているが,この製品は,これらを一つのプラットフォームで対応可能にした。

従来2台のシステムを使用して行なっていた観察を1台で完遂できることで,より幅広い検査シーンに対応し,検査の効率化に貢献するという。

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