ニコンは,秒1000コマ,HDR特性110dB,4K×4Kの高解像度での撮像を実現する,総画素数約1784万画素の積層型CMOSイメージセンサーを開発した(ニュースリリース)。
現在,イメージセンサーは,デジタルカメラやスマートフォンといった映像分野のみならず,自動車などさまざまな産業分野にも用いられている。いずれの分野においても,小型・軽量,高フレームレート,広ダイナミックレンジ,高解像の全てを実現するイメージセンサーが求められている。
このセンサーは,2.7um画素サイズに対応可能な微細ピッチの積層接続技術を採用したことで,撮像素子のあるトップチップをボトムチップのロジック回路から直接制御可能とし,1型のセンサーサイズながら,4K×4K画素の高解像度で110dBの広ダイナミックレンジかつ秒1000コマの高速動画撮影を実現した。
高速読み出しにより,秒最大1000コマのスーパースローモーションの撮影が可能。また,秒60コマの撮影であれば,134dBの広ダイナミックレンジを実現するという。
トップチップは,16×16ピクセルを1ブロックとし,1画面に264×264ブロック(4224×4224ピクセル)が分割配置されている。これらのブロックをボトムチップから画面内の領域ごとに露出時間を細かくコントロールすることを可能とした。
この機能によって広いダイナミックレンジを表現することができ,明暗差の大きな被写体も,暗部が潰れたり明部が露出オーバーになることなく,画面全体を明瞭に撮影することができるとしている。