メクテック、厚さ0.1mm未満の「フレキシブル電波吸収体」を開発 ミリ波帯のノイズ対策を改善

電子部品の製造販売を手掛けるメクテックは、次世代の高速通信機器やヒューマノイドロボットなど、今後需要の拡大が見込まれる分野に向けて、厚さ0.1mm未満を実現した「フレキシブル電波吸収体」を開発した(ニュースリリース)。

(写真)フレキシブル電波吸収体

同製品の最大の特徴は、同社が長年培ってきたFPCの製造技術に、電波や光の動きを自在にコントロールする独自のメタマテリアル技術を融合させた点にある。シート表面に微細なパターンを精密に施すことで、ミリ波帯を中心に狙った周波数の電波を選択的に吸収することが可能となった。同社による検証では、5G通信の代表的な周波数である28GHz帯において、99%以上の高いノイズ吸収性能を達成しているという。

また、FPCの製造技術を応用しているため、薄型・軽量であるだけでなく、高い柔軟性と屈曲性を備えている。厚さは数十から数百マイクロメートル、重さは1平方メートルあたり数十から数百グラムに抑えられており、電子機器内部の極めて限られたスペースや、複雑な曲面への配置も容易である。さらに、FPCと同等の高い耐熱性を有しているため、厳しい環境下での使用にも耐えうる仕様となっている。

また、同社は2024年より東北大学の金森義明教授が拠点長を務める「メタマテリアル研究革新拠点(Meta-RIC®)」に参画し、産学連携による研究を続けてきた。従来、極薄構造のメタマテリアルは正確な測定が困難とされていたが、この連携を通じて実測・評価手法を構築したことで、高性能な電波吸収能力が科学的に裏付けられた。

生産体制においては、既存のFPC生産ラインである「Roll-to-Roll(ロールツーロール)」工程を活用できることが大きな強みとなっている。これにより、特殊な新設備を導入することなく安定した大量生産が可能となり、コスト競争力と供給能力の両立を実現している。

現代の電子機器は5G通信の普及や小型化・高機能化が加速しており、内部の限られた空間でいかに確実にノイズを抑制するかが大きな課題となっている。同製品は、5Gミリ波や将来の6G通信、次世代基地局、さらには自動運転車やウェアラブル端末、航空・宇宙領域に至るまで、幅広い先端分野での活用が見込まれている。同社は、この革新的な電波吸収体を通じて次世代テクノロジーの発展を支え、社会に不可欠なモノづくりを追求していくとしている。

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