古河電気工業とノキアソリューションズ&ネットワークスは,グローバル仕様に準拠したPON(Passive Optical Network)製品の日本国内における戦略的販売提携を開始した(ニュースリリース)。
近年,5Gやクラウド,IoTなどの急速な普及により,光ファイバーを使った通信ネットワークへのさまざまな要求が高まっている。このような状況下で,PON技術はその中核を担う通信技術として注目されており,今後さらなる高速化・高機能化・低遅延化が求められる。
両社は2022年にラテンアメリカでの光LAN展開を加速するための戦略的提携を開始しており,日本でも同様の取り組みを展開することとなった。
今回の提携により,両社は日本市場に特化したPONソリューションの共同企画・開発を推進するとともに,ノキア製の最新OLT/ONT(Optical Line Terminal/Optical Network Terminal)とオプティカルLAN製品に対するローカルサポート体制の強化に取り組む。
さらに,通信キャリア,企業,自治体向けに共同販売および導入支援を行なうことで,日本国内における次世代光アクセスネットワークの普及を加速していく。また,環境負荷の低減を重視した持続可能なネットワークの構築にも連携して取り組む。
古河電工は,光ファイバ製造・販売の実績と,国内のEPONインテグレーションの実績およびケーブルコンポーネントのノウハウを活かし,ノキアのOLT技術を連携することで,日本における次世代光アクセスネットワークの構築を加速する。
古河電工は平塚事業所内にノキアの25G PONおよび将来的に50G PONなどの次世代ファイバソリューションを検証する環境を2025年内に設置し,稼働を開始する予定。また,ネットワークオペレーションの自動化による省人化や生成AIを活用した事前障害予知など,運用管理の最適化に関する技術ビジョンについても両社が連携し,次世代通信市場における新たなビジネス創出を目指すとしている。