キヤノンは,35mmフルサイズにおいて世界最高画素数となる4.1億画素(24,592×16,704画素)のCMOSセンサーを開発した(ニュースリリース)。
このセンサーの解像度は24K相当(フルHDの198倍,8Kの12倍)であるため,広視野で撮影し,任意の領域を切り出して拡大しても,解像感が損なわれない高画質な映像を取得することができるという。
また,超多画素のCMOSセンサーは中判以上のイメージサイズであることも多い中,このセンサーは35mmフルサイズを実現している。そのため,フルサイズセンサー用のレンズと組み合わせて使用することが可能であり,撮影装置の小型化に寄与することが期待されるとしている。
一般的に,CMOSセンサーは画素数が増えるほど信号遅延が生じやすくなるなどの課題があり,超多画素CMOSセンサーの実現には高度な信号処理技術が必要。このセンサーは,画素部分と信号処理部分を重ね合わせた裏面照射積層構造の採用や回路構成の見直しなどにより,1秒間に32億8,000万画素の超高速な信号読み出しを実現し,毎秒8コマの動画を撮影することが可能だという。
また,隣り合う4画素を仮想的に1画素として扱う4画素加算機能により,感度を向上させ,より明るい画像を取得することができる。この機能の使用時は,1億画素で毎秒24コマの滑らかな動画撮影が可能だとしている。