浜ホト,1.25Gb/sの光空間伝送用トランシーバを開発

浜松ホトニクスは,空間での光データ通信が可能な「光空間伝送用トランシーバP16548-01AT」を開発した(ニュースリリース)。

この製品は,電気信号を光信号に変換する光送信機と,光信号を電気信号に変換する光受信機を小型パッケージに一体化した光トランシーバ。この製品同士を同じ光軸上に対向配置することで,小型かつ低コストで,短距離基板間や回転機構内での最大1.25Gb/sの全二重双方向通信を可能としている。通信距離は25mm~100mmで,中心発光波長は850nmとなっている。

回転体と静止体の間でのデータ通信では,配線をもつれさせることなく通信ができるスリップリングによる電気的な信号の送受信が主流。接触式のスリップリング方式では,固定された金属製リングと回転するブラシを接触させることで通信するが,接触箇所が摩耗し信号品質の低下を引き起こすため,定期的なメンテナンスが必要となる。また,振動や摩擦によるノイズが信号品質劣化の原因となる。

これらの課題解決に向け,同社は非接触方式の光空間伝送用トランシーバの開発を進めてきた。この製品は,発光素子として垂直共振器面発光レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting Laser,以下VCSEL)を使用し,温度補正が可能なVCSELドライバと組み合わせることで,広い動作温度範囲においても安定した通信が可能という。

さらに,受光素子として高速フォトダイオードと,その特性を最大限に引き出す信号処理ICを用いることで,高速動作を実現した。また,光半導体素子の実装,組立技術を応用し,レンズと素子の光軸合わせをはじめとする製造工程を効率化することで,コストを低減しているという。

同社は,ロボットアームや全方位カメラなどの回転機構に搭載することで,従来の接触式スリップリングによる課題を解消し,高い信号品質を提供するという。なお,この製品は基板へのピーク温度が260℃となる鉛フリーリフローはんだ実装に対応。今後は,市場の要求に応じてラインナップを拡充していくとしている。

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