スマート農業市場、2025年度は455億200万円規模に

矢野経済研究所は、国内におけるスマート農業市場とともに、参入企業の動向や将来展望を明らかにした。調査によると、2025年度のスマート農業の国内市場規模(事業者売上高ベース)は前年度比115.2%の455億200万円となる見込みという。2025年度は、米価高騰により生産者の所得向上の期待感から設備投資意欲が回復したこと、スマート農機導入に関する補助事業や、自動化システムを支えるインフラ整備(RTK基地局等)が進み、特に大規模生産者を中心にスマート農機(GPSガイダンスシステム、自動操舵、ロボット農機システム等)の導入により、全国的に普及していると分析している。

衛星リモートセンシングが普及

注目トピックスとしては、衛星によるリモートセンシングの普及が挙げられている。その背景には、気候変動・異常気象により早期にストレス・被害範囲を把握するために衛星リモートセンシングのニーズが高まったこと、化学肥料が高騰したことで肥料の散布ムラを軽減し施肥量を適正にする動きが強まったこと、人手不足・圃場の大規模化により圃場の巡回コストが限界になったことが考えられるという。

一方で、衛星画像は、通信インフラが脆弱な中山間地域では画像の精度が低下する課題も抱えている。通信網の高速化や、みちびき衛星の精度向上により、全国的に衛星画像を利用したリモートセンシングは普及拡大すると見られている。

多様なプレーヤーの参画に期待

今回の調査では、2031年度のスマート農業の国内市場規模は969億400万円まで拡大すると予測されている。スマート農業技術で取得したデータをAIによって分析・加工することで、農業・食品関連業界向けに新たなサービスに発展させる可能性があるが、生産者、農業資材メーカー、農業関連団体(JA・自治体等)、スマート農業参入企業、食品関連事業者等はより一層の連携・協業しながら、その可能性に向けて取り組む必要があるとしている。

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア