OPIE’23盛況のうちに閉幕-リアル展の必要性を再認識

■第15回レーザー産業賞授与式も盛大に
今年のレーザー産業賞は4社が受賞した。授賞式は会期2日目となる20日に行なわれた。レーザー学会産業賞は,レーザーに関する製品・技術の開発,実用化,普及などにおいて,国内のレーザー関連産業の発展に貢献しうる優秀なものに対し,同学会賛助会員に授与するもの。レーザー関連の産業技術として技術および市場実績を重視した「優秀賞」,市場の開拓および将来性を重視した「奨励賞」,および優れた基礎的技術または長年の累積的貢献を重視した「貢献賞」を贈呈している。

【優秀賞】「紫外線除菌技術Care222」― ウシオ電機
同社は波長222nmの紫外線の殺菌効果と人体に対する安全性が極めて高いことに着目して光源開発に取り組み,人体皮膚に対する安全性を世界で初めて実証した。さらに,新型コロナウイルスへの効果も実証し,Care222搭載ランプモジュールをタイムリーに製品展開した。

人体に悪影響を及ぼさない紫外線というこれまでの常識を破る画期的な製品であり,大きな累計販売実績があることは高く評価される。また,安全基準の観点から第三者機関の評価を元にしており安全性の配慮が十分なされている。さらにUV領域の規格改定にも寄与しており学術的な議論の活性化にも寄与している。今後の成長も大いに期待されるとして,優秀賞の授与となった。

レーザー産業賞受賞者による記念撮影

【奨励賞】「三次元ファイバーレーザー加工機 FVシリーズ」- 三菱電機
自社製ファイバーレーザー発振器に,独自の両持ちガントリー構造と一点指向加工ヘッドを組み合わせることで高速,高精度加工を実現した。さらに,新開発となる三次元高速制御により加工軌跡の無駄を削減することで加工時間を短縮することで生産性を向上させた,同社の高い技術がいたるところに実装された最高級レーザー加工機。

また,レーザー発振器の5年保証などマシンダウンリスクを限りなく抑制し信頼性を高めているところも高く評価された。グローバルにチャレンジングな出荷が計画されており,今後の市場シェア獲得に期待できるとして,奨励賞を授与された。

【貢献賞】「レーザー保護製品の拡充とユーザ環境充実に向けた安全啓発活動の拡大」- 山本光学
近年のレーザー出力の向上,波長領域の多様化,さらには応用分野の広がりによりレーザーが使用されるフィールドが多様化する中で,レーザー安全のための保護製品の開発および精力的な安全活動が評価された。技術的な観点では,OD値が8以上を有する製品開発に加え,レーザー防護シールド,レーザー防護カーテン,作業性向上を考慮した各種の保護手袋の新製品を開発した。

啓発活動については,セミナーを頻繁に実施することでレーザー保護具の適切な選定に寄与し,またレーザー管理区域の漏れを計測する光環境測定サービスも手掛けている。今後もレーザーの安全利用のための精力的な活動を期待できるとして,貢献賞が授与された。

「ジョブ事業を通じての産業界へのレーザー焼入れ技術の適用拡大による貢献」― 富士高周波工業
同社はジョブショップとしてレーザー焼入れ加工を受託して自動車関連を中心とした製造業に対してレーザー焼入れ技術を普及させた。高周波焼入れのノウハウをレーザー焼入れに生かし独自の技術を展開している。

また,積極的に産学連携の枠組みを活用しており新技術による産業界への貢献は評価に値する。今後,CO2排出削減の社会的課題に対して熱処理工程の高度化がさらに求められることが予想される。その点において,ものづくりへの貢献ということで高く評価できるとして,貢献賞を授与された。

会期2日目の展示会終了後に4年ぶりとなる懇親会も行なわれ,国内外の参加者による交流が見られた。
OPIEは2020年の新型コロナ感染拡大の影響を受け,その開催が初めて中止となり,翌年以降は開催されたものの,必ずしも復調したとは言えない状況が続いていた。しかし,今年は新型コロナ規制の緩和も進み,復調基調が鮮明となったもようだ。展示会においてはリアル開催を望む声が多いことから,光技術とともにOPIEのさらなる発展が期待されている。

※お断り:写真の一部は感染防止用アクリルボード越しに撮影しているため,不鮮明となっています。

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