住友電工,低損失大口径ファイバ―ケーブルを納入開始

住友電気工業は,純石英コア低損失大口径ファイバー「PureAdvance®-110」を使用した陸上用光ファイバケーブルを開発,世界で初めて商用として大手通信事業者の基幹伝送路向けに採用され,4月に納入を完了した(ニュースリリース)。

第5世代移動通信システム(5G)への移行や映像情報の増加による基幹系の容量増に対応するため,効率的に信号の伝送が可能な光ファイバーケーブルのニーズが増えている。このニーズに応えるべく,同社は純石英コア低損失大口径ファイバ「PureAdvance®-110」を使用した陸上用光ファイバーケーブルを開発した。

このケーブルは,100Gb/s以上の伝送容量を有するデジタルコヒーレントシステムでの長距離伝送に適しており,高出力の光信号が入力可能なことから,①伝送距離の延長が可能,もしくは②光増幅器(光アンプ)の設置個数の削減による通信ネットワークの構築費用の低減が可能となるという。

純石英コア低損失大口径ファイバは長距離・大容量伝送に優れ,従来海底ケーブルに使用されていたが,今回,陸上用ケーブルにも適用した。伝送波長1550nm超に特化したファイバーの規格ITU-T.G654.Eに準拠しているほか,以下の特長を有する。

(1)コア断面積(Aeff)が110μm2と大口径で伝送容量を実現した。一般的なファイバーのAeff 80μm2を上回るAeff 110μm2を採用。Aeffが大きくなると,光ファイバーを曲げた際に発生する伝送損失(曲げ損失)が増加する傾向にあり,ケーブル化後に低損失を維持することが難しいが,同社のテープスロット型技術を用いたことで,ケーブル化後でも0.17dB/km(典型値)の極低損失を実現した。

(2)日本国内で広く一般的に使用されている4心テープスロット型ケーブルで,心線最大200心まで提供が可能。なお,4心テープ心線での一括接続でも通常ファイバーと同等の接続損失を有しており,一括接続による接続作業時間の削減によるネットワーク構築費用及び構築期間の低減も可能となっている。また,テープ周囲にジェリー充填を必要としない吸水テープを使用した防水構造(WB:Water Blocking構造)でのケーブル化を可能とし,取扱い性も向上させた。

同社では,今回販売を開始したスロット型ケーブル以外にも,要望に従った心数及びケーブル型式で販売する予定だとしている。

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