OIST、動物福祉の向上と生産性の改善 光と水流を利用

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、こうした課題解決を目的とした拡張性のある水生生物の飼育用プラットフォームを開発した(ニュースリリース)。このシステムは、ふ化や移送といった、飼育において特に繊細な工程を自動化し、病原体への曝露(ばくろ)、生物のストレス、人的労力を最小限に抑えることが可能となっている。

光と水流を用いたアプローチにより、生物が自発的に移動するよう促すことで、ストレスを最小限に抑え、動物福祉の向上を実現した。チームはさらに、IoT対応センサーを導入し、温度、塩分濃度、酸素量などの主要な環境指標を継続的に計測できる。これらのデータはリアルタイムで取得でき、リモートユーザーへの通知にも対応している。移送される個体ごとに、自動で詳細なリアルタイム特性評価を行い、その結果に基づいて、即時に自動で判断を下すことが可能になる。

(図)携帯型で、完全に遠隔操作が可能な卵のふ化器の試作機。ふ化した個体を自動的に記録・選別すると同時に、現場および遠隔地のオペレーターに通知する機能を備えている。

さらに、AIを統合することで、自動カウント、サイズ別の選別、行動モニタリング、健康評価などを実現でき、初期段階での個体品質の把握が容易になる。飼育の初期段階の取り扱いと評価方法を標準化することで、従来の人手に頼った主観的な観察から、迅速で正確なデータに基づく判断をすることができるようになる。

ふ化や移送の際に生じるストレスは、死亡率を高めるだけでなく、養殖の場合、長期的な生産性にも影響する。初期生存率がわずかに改善するだけでも、経済効果は大きくなり、飼料ロスや労働時間、タンク停止時間も削減される。

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