京都大学は、世界的に優れた研究成果を上げた科学者に贈られる英国のランク賞に、高等研究院の野田進氏の受賞が決まったと発表した(ニュースリリース)。

ランク賞は、イギリスの実業家であるJoseph Arthur Rank卿が1972年に創設した賞。Rank卿が、人類にとって極めて重要な貢献を果たすと考えた、オプトエレクトロニクス(光エレクトロニクス、視覚科学等)および栄養学(ヒトと動物の栄養学、農作物学等)の2部門において、初期の着想から、その実現、さらには応用展開を経て、人類に利益をもたらした、あるいは将来的に利益をもたらす可能性のある研究成果を対象として、隔年で授賞者を選出している。これまでの受賞者は後にノーベル賞を受賞するなど、世界的に権威ある賞として認知されている。
今回、野田氏によるフォトニック結晶レーザー(PCSEL)の概念の創出と実現について受賞が決定した。野田氏は25年以上にわたる研究を通して、大型レーザーシステムの光学性能と、小型半導体レーザーの効率、コンパクト性、堅牢性(耐久性)、そして集積性を兼ね備えた、新しいタイプの半導体レーザー「PCSEL」を開発した。PCSELは、高精度製造、自律走行車(LIDAR)、宇宙用途といった分野への実装に最適な候補となっている。
授賞式は、2026年6月にイギリスで実施される予定だという。