日亜化学とイルミメディカル、血管内レーザー照射システムを共同開発

著者: 梅村 舞香

日亜化学工業とイルミメディカルは、両社が保有する「次世代レーザー光源技術」と「カテーテル型光治療技術」を組み合わせた血管内レーザー照射システムの共同開発を進めていると発表した(ニュースリリース)。

これまで、光線力学療法(PDT)や光免疫療法(PIT)など、医療における光の活用は、体表面や内視鏡で到達可能な範囲に限られており、脳や膵臓、肝臓などの体深部に光を届けるには、開頭・開腹といった侵襲的な手術が必要だった。

両社は超小型光源を先端に搭載するカテーテルを開発し、血管経由でターゲット部位にアプローチして、低侵襲に体深部に光を届けるというシステムを開発している。

このシステムは、世界最小クラスの超小型半導体レーザー光源により、細く柔らかなカテーテルを実現し、体の奥深くまで光を届ける。また手元の見えない体深部で、冷却機構、安全センサ、照射光の方向を正確に把握する仕組みを搭載しているという。

光源メーカーが直接開発に携わることにより、薬剤の吸収特性に応じた任意の波長(例:664、690、730nm)、光の質、照射方法の提案が可能だとしている。

キーワード:

関連記事

  • 編集部が選ぶ2025年の「10大ニュース」 1位は「量子力学100周年」

    オプトロニクス社編集部が選ぶ2025年:光業界10大ニュース  激動の2025年もあとわずか。今年ほどニュースに事欠かない1年はなかった。国内では憲政史上初となる女性首相の誕生をはじめ、株価が5万円超え、コメ高騰、クマ被…

    2025.12.24
  • 阪大、光照射で有機ガリウムの新しい酸化還元反応を実証

    大阪大学(阪大)の研究グループは、典型元素である有機ガリウム種が光照射によって遷移金属のような2電子酸化還元反応を示すことを明らかにした(ニュースリリース)。 遷移金属は、d軌道を利用して電子を可逆的にやりとりできるため…

    2025.12.08
  • ヌヴォトン、来年3月から1.7W紫色半導体レーザーの量産開始 業界最高クラスの出力を実現

    ヌヴォトン テクノロジーは、波長402nm帯で業界最高クラスの光出力を実現した「小型・高出力1.7W 紫色(402nm)半導体レーザー」の量産を開始すると発表した(ニュースリリース)。 業界標準のTO-56 CANパッケ…

    2025.12.01
  • スタンレー電気、次世代レーザーPCSELの社会実装に向けた研究成果を発表

    スタンレー電気は、京都大学と日亜化学工業と共同で推進する次世代半導体レーザー「PCSEL(Photonic Crystal Surface Emitting Laser)」の研究成果を発表した(ニュースリリース)。 PC…

    2025.11.14
  • 岡山大、光駆動プロトンポンプで体内のがん腫瘍を消去することに成功

    岡山大学の研究グループは、光に反応して細胞内をアルカリ化させるタンパク質を利用し、マウス体内に存在するがん腫瘍を選択的に光で死滅させることに成功した(ニュースリリース)。 がんは日本人の2人に1人がかかる病気で、長年にわ…

    2025.11.11
  • 浜ホト,LD技術の米国ワーキンググループに参画

    浜松ホトニクスは,米国ローレンス・リバモア国立研究所が主導するレーザーフュージョンエネルギーの商業化を加速させる枠組み「The STARFIRE Hub」内に,新設された「半導体レーザー(LD)技術ワーキンググループ」に…

    2025.10.09
  • 伊賀健一氏,面発光レーザーで本田賞を受賞

    本田財団は,2025年の本田賞を垂直共振器型面発光レーザー(VCSEL)の着想と研究における先駆的貢献と,その実用化を先導した伊賀健一氏(東京科学大学栄誉教授・旧東京工業大学 第18代学長)に贈呈することを決定した(ニュ…

    2025.09.12
  • 浜ホト,最高出力レーザーを実証 核融合実現に前進

    浜松ホトニクスは,半導体レーザー(LD)励起の固体レーザーでは世界最高出力となる,パルスエネルギー200ジュール(J)のレーザーを10ヘルツ(Hz)で照射できる平均2kWのレーザー出力を達成した(ニュースリリース)。 レ…

    2025.08.29

新着ニュース

人気記事

新着記事

  • オプトキャリア