世界の光コヒーレンストモグラフィー市場
2019年に12億米ドルへ

4. トレンド,利点,課題

高解像度の断面図を提供するOCTは,生体組織及びその他材料の微細構造情報を非侵襲的に得る手段として有望な技術である。医学分野,特に診断検査では,この革新的な技術が幅広く用いられている。一方,芸術作品,絵画,高分子特性解析,環境科学など,その他の分野でもOCTの利用が進んでいる。

1996年のTD-OCTの登場以降,FD-OCT,PS-OCT,FF-OCTなど,さらに洗練された技術が実用化されている。これらの進化した技術によって,より高感度,高解像度な撮像が可能となりつつある。新しい技術は深達度が高く,細胞レベルで生体組織を捉えることができる。様々な材料の正確な構造図を得るため,医療分野以外でもOCTの応用が増加している。

OCTはまず眼科と循環器領域において導入された。次のステップとして,がん科,歯科,泌尿器科,神経科,自己免疫疾患などの領域における応用を目指し,企業,研究機関などで共焦点内視鏡の研究が進んでいる。例えば,頭部および頸部がん,乳がん,膀胱がん,皮膚がんの診断検査向けにOCTの導入が検討されている。各疾患の正確な診断に適したOCT技術を見極めることは,研究の主な目的の一つとなっている。食品飲料,芸術分野,環境科学にOCTを利用するための研究も盛んに行われている。

OCT技術の課題は下記に挙げた通りである。
・高速OCTにおけるスペックル雑音の問題を解決し,高品質の画像を得る
・循環器疾患におけるプラークの発見,特性分析にOCTを役立てる
・循環器疾患における遅発性ステント内血栓性閉塞を予測する
・強膜篩板イメージングにOCTを導入する:光信号は組織を通過するうちに減衰してゆく。視神経頭内,特に高反射性,あるいは吸収性の高い組織の影にある深部構造を高品質で画像化することは困難である

・悪性腫瘍など生命に直接影響がある疾患における発症機序を理解する:現在ある技術では悪性,良性の判断は難しい

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