ナノテクを活かすソフトとオプト

(期待通りの技術とそうでない技術)

新しい技術が注目を集め話題になることはよくあります。そのような中で,最も期待通りに発展したのがオプトエレクトロニクスだと思います。多くの関係者の尽力があったからではありますが,基本的には期待通りでした。

オプトエレクトロニクスと同じように,広く期待を持たれたのがナノテクでした。大きな期待の反映で,「ナノ」は色々な技術分野に接頭語として使われました。ナノエレクトロニクス,ナノバイオ等々です。また,予算申請書の題名にも広く使われたようです。

(ナノテクで意識されたニーズ)

ナノテクが提唱されだした頃,ICの世界ではサブ・ミクロンという単位が一般的に使われ,サブ・サブ・ミクロン,つまりはナノが使われるようになるのは時間の問題といった感じでした。つまり,ナノが重要といわれても何を今さらといった感じもありました。

また,オプトエレクトロニクスの開発では,常に「どう使えるか」といった課題意識が背景にあります。つまり常にユーザニーズが考慮されています。この点で真逆なのがナノテクでした。敢えていえば,ユーザニーズというよりサプライヤニーズの重視でした。

ナノテクの提案時には,「ナノサイズで新規に発現する機能を活かした技術」といった定義がありました。この定義についても「どんな機能が実現するのかについてはともかくとして」といった印象がありました。

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