世界のあらゆる市場にホロライトの光を

認知されるのに必要な時間は?

ひとつの展示会でも,覚えてもらうには3年ほど出展し続ける必要があります。最初の年は本当に「何これ?」という反応ですが,2年目になるとユーザーの意識が少し変わり,3年目にはさらに認識が深まっていく,そんなプラスの変化を期待しています。

私は,日本での導入実績は海外でもそのまま通用すると考えています。日本では新しい実験を含めた技術開発や用途開発を進め,その成果をグローバルに展開する。当社では,このビジネスモデルが確立されており,現在は日本で精力的に新しい事例を作り,それを海外へ広げています。

─顧客領域の広がりは,計画通りなのでしょうか?

特に計画があったわけではありません。例えば,「ホロライト・リング」は,もともと劇場からの依頼で,俳優を円状に照らすライトをLEDで作れないかと打診され,製品化しました。しかし,その時は受注には至りませんでした。それから数年後,あるユーザーから「クレーンの吊荷の周囲を1台のライトで示したい」と相談を受け,本製品を提案したところ,「すごくいい」と高く評価されました。そこから徐々に用途が広がっていったのです。

例えば,円環状のライトは明るさがやや不足しており,高さ7m前後の天井クレーンが限界でした。しかし,点状の光で円環の領域を示す「ホロライト・ドットリング」は,明るさが一桁向上し,高さ15mでも使用可能になりました。 「ホロライト・ドットリング」は,クレーン関係者の声をきっかけに発想し,ユーザーのニーズを満たせると確信しました。

私たちの製品開発には,顧客の声を基に閃きから生まれるパターンと,先に製品を作り,後から用途が見つかるパターンの両方があります。たとえば,リングの中心に点を追加した派生モデルや,十字の光を照射する製品などが次々と誕生し,需要も拡大しています。展示会では常に「これが新しい商品です」と来場者に見せることで,ユーザーの信頼を得ています。新しい製品を作り続けることで,ユーザーの領域を広げ,事業を成長させる,そんなスタイルでビジネスを展開しています。

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