オンセミは,縦型窒化ガリウム(vGaN)パワー半導体を発表した(ニュースリリース)。
現在,エネルギーが技術進歩を左右する最も重要な制約となる新しい時代に突入しており,電気自動車や再生可能エネルギーに加え,今や一部の都市よりも多くの電力を消費するAIデータセンターに至るまで,電力の需要はそれを効率的に発電・供給する社会の能力を上回る速さで増加している。この状況下において,「1ワットの節約」が極めて重要になっている。

市販されている多くのGaNデバイスは、GaN以外の基板(主にシリコンまたはサファイア)上に形成されているが、同社のvGaNは、超高電圧向けに電流がチップの表面を横切るのではなく、垂直方向に流れるGaN-on-GaN技術を使用している。これにより,高い動作電圧と高速なスイッチング周波数を達成。さらに縦型設計にすることで,より小さなフットプリントでより高い電圧と大きな電流を処理できる高い電力密度,優れた熱安定性,そして過酷な環境下での強靭な性能を実現する。
vGaN技術で構築されたハイエンドパワーシステムは,電力変換時のエネルギー損失と発熱を抑制することで,損失を約50%近く低減することが可能であり,冷却要件を軽減し,システム全体のコストを抑えることができる。vGaNはモノリシックダイで1,200ボルト以上の高電圧,大電流をきわめて高い効率でスイッチングできるように設計されている。
また,より高いスイッチング周波数で動作するため,コンデンサーやインダクターなどの受動部品も同様にサイズを小型化することができ,市販の横型GaNと比較して,vGaNデバイスのサイズは約3分の1となる。結果として,AIデータセンター,電気自動車(EV),再生可能エネルギー,航空宇宙・防衛・セキュリティといった各分野において,より小型かつ軽量なシステムを実現し,エネルギー節約に貢献すると期待している。
同社は現在,700Vおよび1,200Vの両デバイスについて,サンプルを準備中だ。