ams OSRAM,解像度48×32物体判別可能なdToF発売

著者: 梅村 舞香

ams OSRAMは,これまで一般的であった8×8ゾーンから48×32へと解像度を大幅に向上,微小な空間的差異を検出し,密に配置された物体や若干異なる物体を判別できる「TMF8829ダイレクトタイムオブフライト(dToF)センサ」を発表した(ニュースリリース)。

この製品は,視野を最大1,536のゾーンに分割する。これは標準の8×8センサにおける64ゾーンと比較して大幅な改善となっており,より詳細な空間的細部まで捉えることを可能にした。

例えば,スマート照明システムにおける人数カウントや存在検出,ロボットアプリケーションにおける障害物検出や衝突回避,ビル自動化におけるインテリジェントな占有状況モニタリングなどを支援する。詳細なデプスデータは,複雑な環境を解釈し,周囲環境とのインテリジェントな相互作用を可能にする機械学習モデルにも基盤を提供するとしている。

この製品のサイズは5.7×2.9×1.5mmと,1セントコインより薄く,より低解像度の標準的なセンサよりも小型で,スペースの制約があるデバイスにも高解像度を実現する。カメラの代わりに運用することで,プライバシーが重要な用途にも対応する。

このセンサをカメラと組み合わせれば,仮想オブジェクト配置などのARアプリケーション向けにデプスデータとカラーデータを組み合わせ,RGB Depth Fusionのようなハイブリッドビジョンシステムを実現できるという。

クラス1のアイセーフ対応デバイスに分類されるデュアルVCSEL(垂直共振器面発光レーザー)光源を使用して最大11mまでの距離を0.25mmの精度で測定する。これは指先のスワイプなどの微小な動作を十分に検出できる感度となっている。

80°の視野をカバーし,場面全体にわたって広角レンズに匹敵するデプス情報を提供する。オンチップ処理は遅延を低減し,集積化を容易にするとしている。

単一の信号に依存する代わりに,このセンサは反射光パルスのプロファイルを構築し,最も正確な距離点を特定することで,カバーガラスが汚れていたとしても安定したパフォーマンスを確約するという。完全なヒストグラムの出力により,AIシステムによるraw信号からの隠れたパターンや追加情報の抽出を支援するとしている。

キーワード:

関連記事

  • 大成建設、自動運転をインフラから支える位置推定補正の新技術を開発

    大成建設は、自動運転レベル4の社会実装の拡大を見据え、トンネル内など特徴の少ない区間で生じやすい走行方向の車両位置の誤差を、インフラ側から効果的に補正する位置推定技術「T-Localizer」を開発した(ニュースリリース…

    2025.12.22
  • ローム,VCSEL搭載の高速・高精度近接センサを開発

    ロームは,プリンタや搬送装置をはじめとする民生・産業機器向けアプリケーションに幅広く活用できる,高速移動体を高精度に検知可能なアナログ小型近接センサ「RPR-0730」を開発した(ニュースリリース)。2025年10月から…

    2025.11.07
  • 【Japan Mobility Show 2025】クルマの光が変える未来がここに

    東京ビッグサイトで2025年10月30日(木)から11月9日(日)まで開催中の「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー)」に先駆け10月29日のプレスデーに取材に訪れた。 まず創業11…

    2025.11.06
  • 小糸製作所、開発したLiDARがHonda芝刈機に採用

    小糸製作所の開発するLiDARが,本田技研工業が2026年に米国で発売を予定する電動自動芝刈機「ProZision Autonomous」に搭載されることが決定した(ニュースリリース)。 今回採用された短距離検知用LiD…

    2025.10.31
  • 古河電工,LiDARで配管を測定し管理するアプリ提供

    古河電気工業は,再生可能エネルギーの地中送電に最適な電力用ケーブル保護管「SFVP」向けに開発した埋設管施工管理アプリ「F-pipeVision」の提供を開始すると発表した(ニュースリリース)。 2050年カーボンニュー…

    2025.09.24
  • 伊賀健一氏,面発光レーザーで本田賞を受賞

    本田財団は,2025年の本田賞を垂直共振器型面発光レーザー(VCSEL)の着想と研究における先駆的貢献と,その実用化を先導した伊賀健一氏(東京科学大学栄誉教授・旧東京工業大学 第18代学長)に贈呈することを決定した(ニュ…

    2025.09.12
  • 小糸と三菱ふそう,LiDARでの動線最適化の実証開始

    小糸製作所と三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は,LiDAR技術を用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)によって,製造現場の動線最適化を目指す実証実験を開始した(ニュースリリース)。 近年,製造現場では人手不…

    2025.07.07
  • ispace,月着陸船通信途絶の原因をLRFの異常と断定

    民間による月面着陸を目指すispaceは,2025年6月6日に実施し,通信が途絶した月着陸船の着陸シーケンスに関してフライトデータを解析し,レーザーレンジファインダー(LRF)のハードウェア異常が着陸未達の技術的要因であ…

    2025.06.27

新着ニュース

人気記事

新着記事

  • オプトキャリア