2015年度光産業全出荷額は16兆8,259億円,国内生産額は8兆8,962億円

■2016年度の分野別全出荷額(見込み)

2016年度の分野別全出荷見込み額のうち,光機器・装置は同15.2%減の10兆539億2,600万円,光部品は同2.9%減の4兆4,630億6,600万円になると見込まれている。

分野別では,情報通信分野が同0.5%減の5,284億9,400万円,情報記録分野が同9.5%減の9,542億8,300万円,入出力分野が同15.7%減の3兆4,294億100万円,ディスプレー・固体照明分野が同12.2%減の5兆7,468億7,900万円,太陽光発電分野が同22.9%減の2兆8,766億8,500万円,レーザー・光加工が同13.5%増の6,341億4,900万円,センシング・計測分野が同2.8%増の2,567億8,300万円が見込まれている。

2016年度ではレーザー・光加工分野とセンシング・計測分野以外の分野が減少し,特に入出力分野の成長率がさらに鈍化,またディスプレー・固体照明分野ではスマートフォンの世界的な販売不振の影響が反映されているものと考えられる。

■2015年度の分野別国内生産額(実績)

2015年度の分野別国内生産額のうち,光機器・装置は同5.0%減の5兆2,361億3,400万円,光部品は同1.7%増の3兆6,600億3,000万円となった。

分野別では,情報通信分野が同2.7%増の4,508億2,700万円,情報記録分野が同1.0%増の2,347億円,入出力分野が同1.7%増の1兆843億9,900万円,ディスプレー・固体照明分野が同5.4%増の3兆3,098億7,800万円,太陽光発電分野が同13.2%減の3兆300億3,200万円,レーザー・光加工分野が同9.2%増の5,444億7,400万円,センシング・計測分野が同0.2%増の1,667億6,300万円となった。

出荷額ではマイナス成長であった情報記録分野だが,海外生産から国内生産回帰によってプラスとなっている。堅調なのはレーザー・光加工分野とセンシング・計測分野だが,このうち,レーザー・光加工分野は,国内生産が大半を占めている。

■2016年度の分野別国内生産額(見込み)

2016年度の分野別国内生産見込み額のうち,光機器・装置は同12.9%減の4兆5,608億8,800万円,光部品は同10.5%減の3兆2,764億3,900万円となっている。

分野別では,情報記録分野が同2.0%減の4,418億3,700万円,情報記録分野が同12.3%減の2,058億5,700万円,入出力分野が同7.0%減の1兆81億4,600万円,ディスプレー・固体照明分野が同7.7%減の3兆538億5,200万円,太陽光発電分野が同25.5%減の2兆2,588億1,100万円,レーザー・光加工分野が同13.5%増の6,181億4,200万円,センシング・計測分野が同2.9%増の1,715億2,700万円になる見込み。

国内生産額が軒並みマイナス成長になる中にあって,レーザー・光加工分野とセンシング・計測分野のプラス成長が続くと見込まれている。

特にレーザー・光加工分野では,半導体レーザー直接加工装置の伸びに注目したい。2015年度ではマイナス成長であったが,2016年度見込みでは107.9%の成長率で,対前年度比で倍増する。一方で,レーザー発振器のマイナス成長になるが,これは炭酸ガスレーザー市場の縮小が考えられるが,代替レーザーとしてファイバーレーザーの伸びが全体を押し上げていくことが期待される。◇

(月刊OPTRONICS 2017年5月号掲載)